「気持ち悪い…」就活の面接で〝プライベート〟聞かれ嫌悪感 「面接官もアップデート必要」
就活面接では、志望動機や学生時代に頑張ったことなどがよく質問されます。一方で、私生活に関する質問をされたという人もいるようです。関西在住のある女性は「そんなことまで答えなきゃいけないの?」と疑問を持ちました。こうした質問をされた時、学生はどう受け止めればいいのか。また、面接官はどんなことに気をつけなければいけないかを考えます。(朝日新聞デジタル企画報道部・武田啓亮) 【画僧】就活生のために船上パーティー!? 今と違いすぎるバブル期の〝珍風景〟
「気持ち悪い」 会社への印象が一変した瞬間
「志望度が高い企業でしたが、ある質問をされて、自分の中の熱が急に冷めていくのを感じました」 関西地方の大学4年生の女性(22)は、昨年5月、地元の銀行のオンライン面接を受けていました。 面接官は30代くらいの若い男性でした。 淡々と、和やかに進んでいた面接が終盤にさしかかった頃、「就活が終わったら、何をする予定ですか」と質問をされました。 女性は「資格の勉強をしたり、友達と遊んだりする予定です」と答えました。 すると面接官は「何して遊ぶつもりなの?普段はどんなことをして遊んでるの?」とさらに質問を重ねてきたそうです。 この問いかけに、女性は違和感を覚えました。 「ニヤニヤと笑っていたことと、急にため口になったこともあって、『どういう意図があって聞いているんだろう。気持ちが悪い』と感じてしまったんです」 私の考えすぎだろうか。これくらい我慢するのが普通なのか。たまたま変な面接官にあたっただけではないか――。 そんな思いがぐるぐると頭をめぐりました。 女性が面接を終えて、その銀行の志望者が集まるネットの掲示板をのぞいたところ、「男性の面接官にプライベートな質問をされて不快だった」という女性と見られる志望者からの書き込みが複数あったそうです。 「私だけじゃなかったんだ」 女性はもし面接を通過しても、選考を辞退しようと決めました。 結局、銀行側からは何の連絡もありませんでした。 「選考に通らなかった学生には特に連絡をしない、いわゆる、『サイレントお祈り』だったのだと思います」 最終的に、女性は別の金融機関への就職を決めました。 「元々、プライベートな質問をされた銀行の方が志望度は高かったんです。それだけに、残念だなという思いが残りました」