オランダ人デザイナー、ヨブ・ヴァン・デン・ベルグの日本初個展が開催。代表作である《Car Crash Collection》から、56点のアートピースが表参道〈CIBONE〉に並びます。 【フォトギャラリーを見る】 毎年「ダッチ・デザインウィーク」が開催されるなど、オランダ随一のデザイン都市として知られるアイントホーフェン。その地を拠点に活動を行うヨブ・ヴァン・デン・ベルグは、工業技術をアートへと昇華することをコンセプトに活動を行うデザイナーだ。

『Crash-Holic』と題された個展に並ぶのは、代表的なアートプロジェクトである《Car Crash Collection》。金属成形などに用いられる油圧プレス機を用いて、トイカー（おもちゃの車）を押し潰し、金属板と一体化させることで作り上げていく作品群だ。ある種の偶発性を伴って平面化されたトイカーは、現代のポップアート的な側面も持ちながら、どこか懐かしさも備えている。

彼の創作の背景には、根底にある産業・工業への敬意と、それらとアートを融合させようとする姿勢がある。日々新しい製造プロセスや素材を試行錯誤しながら、鑑賞者に新しい視点を提供するヨブ・ヴァン・デン・ベルグの作品。日本初となる今回の個展は、工業技術とアートとの繋がりを感じることができる、またとない機会になるはずだ。

『Crash-Holic』

〈CIBONE〉東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE B1F。2024年7月19日～8月4日。11時～20時。期間中無休。

ヨブ・ヴァン・デン・ベルグ

1990年オランダ生まれ。2015年に「デザインアカデミー・アイント・ホーフェン」を卒業。《Car Crash Collection》の他に、家具やプロダクトのデザインも行う。「ダッチ・デザインウィーク」や「ミラノ・デザインウィーク」での展示歴もある。