横浜発の新しいクラフトビール体験。元Onジャパン代表の成功体験を再び
1,700kmを走ってあらためて気づいたこと
2023年はOnが日本上陸10周年となる年。Onが日本に根付き、自分がいなくてもオン・ジャパンももう大丈夫だろう、そう感じていた駒田さんは集大成として、「Meet OnFriends Tour 2023」というツアーに出ます。東京ビッグサイトから福岡まで、1700kmの道のりをOnFriendsと呼ばれるOnのファンたちと走るイベントです。 ランニングを終えた人たちが、ハイタッチをして笑顔で乾杯をする。そんなシーンをツアー中に何度となく目にしているうち、 齋藤健吾さんの独立に 出資をするのではなく、YMBをともに立ち上げようと決意したのだそうです。 「ビールをビジネスにしたいと考えたわけではないのですが、ランニングシューズをクラフトビールに変えても、これまでと同じように生きられるのではないか、自分自身の人生の目的を達成できるのではないかと思えたんです。Meet OnFriends Tour 2023を終える頃には、人と人とを繋ぎ、笑顔を広めることを追求するゲームを健吾と一緒に楽しんでみようという気持ちになっていました」(駒田さん) クラフトビールは、人と人とを繋ぎ、笑顔を広めるための潤滑油。スポーツは、人をより健康に、人間関係をより明るく、そして乾杯を最高の瞬間にしてくれるもの。オン・ジャパン時代、ビールとスポーツが人と人を自然と繋ぎ、笑顔が広まっていく光景を数えきれないほど目にしてきたからこそ、その力を信じているそうです。そして、それが冒頭で紹介したシャワールーム併設のタップルームに繋がります。 YMBのタップルームがあるのは、神奈川県の横浜市都筑区。横浜市営地下鉄・中川駅からすぐの場所。周囲には公園が多く、それを繋ぐように都筑緑道という緑道が整備されています。都筑緑道でジョギングをし、YMBのシャワールームでリフレッシュして、クラフトビールで喉を潤す。そんな贅沢なビールの楽しみ方ができてしまうわけです。 この10月についにオリジナルのクラフトビールが完成。タップルームを拠点としたイベントを開催するのはもちろんのこと、全国の卸先のレストランやバーに赴き、そこに集まった人たちと一緒に走り、乾杯をしたいと駒田さんは言います。 「Onのときと同じようにコミュニティとの距離が近いブランドでありたいと思っています。オン・ジャパン時代に、“お店にランニングシューズを買いに行ったときに他のブランドを買おうとしたら駒田さんの顔がよぎって買えなかった”と言われたことがあったんです。私は“Onのシューズ以外は買わないでね”などと言ったことはないのですが、そう思ってもらえるのは嬉しいですよね。 会社の代表の私やビールを作っている健吾と一緒に走ってYMBのビールで乾杯をする。その経験があると、また別の日に走って誰かと乾杯をしようとしたときに、YMBのビールのことを思い出してくれると思うんです」(駒田さん) ともに走り、乾杯し、そこでもらったフィードバックを反映した商品開発も進める予定とのこと。あなたもYMBのビール開発に参加してみる? Photo: 佐山順丸
神津文人