「これでもう終わったでね。もう安心して寝てな」逮捕から58年「袴田事件」無罪判決 姉・ひで子さんの思い
ABEMA的ニュースショーは、判決後にひで子さんに話を聞くことができた。「裁判所があそこまで踏み込んで言ってくれて、勝ったんだと思った。裁判長が『被告人を無罪に』と言ったとき、本当に神々しく聞こえた。感激して1時間ぐらい涙が止まらなかった。私はそんな涙もろい人間じゃないが、安心したということ。緊張していないようで、緊張していた」。 ひで子さんは今まで、袴田さんに不安を与えないようにと、あえて裁判の進展を報告してこなかったという。「あえて話はしないようにしていたが、ここまで来れば話してもいいと思った。巌の事件だから、巌にわかってもらわないと。喜んでもらわないといけない」と話す。 ねつ造によって、死の恐怖にさらされながら、58年間も人生を奪われた。しかしねつ造した側は謝罪すらなく、何の罪にも問われていないのが現状だ。無罪判決が出た後、ひで子さんは自宅で待つ袴田さんに、こう報告した。 「今日はいいことあったね。再審開始になったの。無罪の判決が出た。あんたが勝った。あんたの言うとおりになった。裁判長さんが無罪だって。これでもう終わったでね。もう安心して寝てな」 (『ABEMA的ニュースショー』より)