【女子ゴルフ来季日程が判明】17年続いた大会が消滅も37試合維持の見込み “1増1減”から見えてくるJLPGAの未来とは?
27年からはすべて主催JLPGA、スポンサーは特別協賛に
JLPGAは27年ツアーからすべての試合を自ら主催することを宣言している(もともとは25年からのはずだったが2年延期された)。ツアーの仕組み自体を一新する方針だ。新規大会は新しい仕組みでしか行えず、明治安田は特別協賛だが、主催はJLPGAという新しい形となる。横浜ゴムが主催する大会の特別協賛という立場ではない、というところが、これまでとは決定的に違う。 これまではフラッグシップトーナメントである「ソニー日本女子プロゴルフ選手権」が唯一のJLPGA単独主催大会という時代が続いていた。日本ゴルフ協会主催の日本女子オープンは別として、現在はJLPGA単独主催の「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」も17年まではJLPGAと日本テレビの共催だった。 もう一つの公式戦「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」は、今でもJLPGAと日本テレビが共催している。こちらはもともと日本テレビが開局20周年記念事業として行っていたスポンサートーナメントを08年から公式戦に“昇格”させたもので、翌09年から舞台を東京よみうりカントリークラブ(東京都)から茨城ゴルフ倶楽部(茨城県)に移したものだ。 公式戦以外で初めてJLPGA主催で行われたのは、「楽天スーパーレディース」(21~23年)の一つだけ。新しい仕組みを進める中での試金石と見られたが、あっさり終わってしまった。それ以来、初の新しい仕組みでの大会となるだけに、27年以降を占う意味も持っている。 特別協賛が同じ企業だから分かりにくいが、試合は一つ減り一つ増えた格好。だが、その裏では27年以降のJLPGAツアーに向けたさまざまな動きが続いている。 JLPGAオフィシャルスポンサーの一つである明治安田とのタッグは、JLPGAにとって心強いものには違いない。ただ、今後については特別協賛となることが魅力的なものかどうかは不透明。大会が存続していくかどうかは、今後のトーナメントの内容次第であることはいうまでもない。 開幕直後にいきなり1週空いてしまう25年シーズン。JLPGAがその先にどんなビジョンを持ち、実行に移すのか。これもまた、今のところ不透明だ。 取材・文/小川淳子 ゴルフジャーナリスト。1988年東京スポーツ入社。10年間ゴルフ担当記者として日米欧のトーナメントを取材する。1999年4月よりフリーランスとしてゴルフ雑誌やネットメディアなどに幅広く寄稿。
ゴルフのニュース編集部