「改善策を考えて臨んだので、嬉しい」宮田莉朋、ELMSデビューシーズン最終戦で待望の2勝目飾る
10月17~19日、ポルトガルのアルガルベ・インターナショナル・サーキットで行われたELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズ第6戦ポルティマオ4時間レースに出場したTGR(TOYOTA GAZOO Racing) WECチャレンジプログラムのドライバーである宮田莉朋は、中盤の2スティントを担当し、見事首位を奪取。チームは、開幕戦以来となる今季2勝目を挙た。 【写真】LMP2クラスでのダブル・ポディウム、LMP3クラスでの優勝を喜ぶクール・レーシング3台のドライバーたち マルテ・ヤコブセン、ロレンツォ・フルクサとともにトリオを結成し、クール・レーシングの37号車オレカ07・ギブソンをドライブ、2024年のELMSおよびル・マン24時間レースに出場してきた宮田は、この体制での最終レースを迎えた。 今回の予選はヤコブセンが担当。ポール・ポジションのパニス・レーシング65号車に続く2番手を獲得する。決勝でのスタートドライバーはフルクサ。そこから宮田、ヤコブセンとつなぐこれまで同様のパターンだ。 フルクサは序盤から3番手、4番手あたりでの激しいバトルを展開し、2スティント目にフルコースイエローが出されると、やや早めのタイミングながら宮田へドライバー交代。3番手でコースへ復帰し、セーフティカーからのリスタートをうまく決めた宮田は、1コーナーの進入で前車をパスし、2番手へとポジションアップを果たす。 その数周後には、首位を走行する車両が接触でドライブスルーペナルティを科されることとなり、宮田の37号車が首位へ浮上した。首位に立った宮田は、ハイペースでのプッシュを続けて当初は1秒少しだった2番手との差を周回ごとに広げていった。 61周目には2番手との差が約10秒にまで広がると、レース折り返し目前の65周目で宮田はピットへ向かい、首位をキープしたまま2スティント目へ。2番手で宮田を追うのは、現役WECハイパーカーのレギュラードライバーであり、元F1ドライバーのロバート・クビサが駆るAO・バイ・TFの14号車。クビサの猛追で2スティント目はわずかに差を詰められた宮田だったが、充分なマージンを保って首位の座は譲らなかった。 宮田は88周目にピットへと向かい、ヤコブセンに交代。その後、レースは残り1時間ほどという微妙なタイミングで出されたバーチャルセーフティカーでほとんどの車両が一斉にピットイン。最終盤にはもう一度全車が給油のためのピット作業を行ったが、ヤコブセンは首位をキープし続け、37号車は今季開幕戦バルセロナ以来となる、2勝目を挙げた。 この結果、37号車はチーム選手権およびドライバー選手権で、年間3位を獲得した。 宮田は最終戦後、TGRのリリースを通じて以下のコメントを発表している。 「ELMS最終戦優勝しました! ムジェロからチームとともに改善策を考えて今回臨んだので、優勝できたことを嬉しく思います。また、素晴らしいチームとチームメイトとともに最後のレースで勝てて、感謝しかありません。応援ありがとうございました!」 ■ELMS第6戦 ポルティマオ4時間レース 宮田莉朋 個人成績(LMP2クラス) 予選) 走行せず 決勝) Fastest Time 1'33.430(LMP2/LMP2プロアマクラス決勝出走66人中12位) 走行周回数51周(全127周中) [オートスポーツweb 2024年10月22日]