東京都議会議員補欠選挙で咲く花は何色か?今後の政局へ甚大な影響を与える“ほぼ”国政並みの都議補選9選挙区の解説!(坂本東生)
品川区
自 v.s. 立 v.s. 無 v.s. 無 前回都議選結果:公明、無所属、共産、立憲(全4議席) 欠員前会派:無所属 街の開発発展とともに、政治風土の発展も期待される地域。選挙戦略も政策も要注目 自民党は男性若手区議を擁立、都議前任者の森沢区長は後継として女性候補を指名、立憲は現職都議が衆院東京3区に鞍替えのため後継として女性秘書を擁立した。もう一人は行政書士の女性新人が立候補した。 東京23区で女性区長が立て続けに誕生する先駆けとなった品川区。だが実は圧倒的な支持を得て勝ったわけではなく、各会派入り乱れ混沌としている。品川区の国政ではベテラン松原仁氏が品川区東京3区から大田区目黒区の東京26区へのスライドを表明したことで、衆・区長・都議のパワーバランスがくずれて状況が大きく変化している。都議補選の結果次第では国政へ誰かが挑戦し、玉突きでまた選挙が発生する可能性を孕んでいる。来年の都議本選の擁立事情も絡み将来有望な実力者が打ち揃う、今東京でもっとも活力があり前向きな政策議論が期待されている注目の選挙区だ。 実力派候補者同士による政策論争、『政策の品川』と称されるような展開を期待したい。
中野区
自 v.s. フ v.s. 共 v.s. 無 前回都議選結果:立憲、都ファ、公明(全3議席) 欠員前会派:都民ファースト 8年政争の象徴地域、将来を見据えて具体的な行動と施策を 自民党は元区議会議員が2度目の挑戦、都民ファーストは参院選へ出馬したが落選して戻ってきた小池知事候補の1番の懐刀、共産党は前回の統一地方選挙で苦杯を舐めたベテラン元区議を擁立している。無所属の候補者は小池知事の不正を訴えている元都ファ事務総長の男性を支援者に立候補した。 中野区は都民ファーストと自民党の衝突する象徴的な選挙区であり、そして象徴的な候補者同士が争っている。そこに虎視眈々と共産党が蓮舫候補推しを強く掲げて議席を狙っている。自民党にとっては首長、衆院、都議、と一つも押さえることができずにいる地域であるが中野区駅前での自民党総裁街頭演説では大動員も実施してきており、支持が薄い地域というわけではない。一方で前回の都議選でトップ当選をしたのは自民でも都ファでもなく立憲の候補者であり、この票は誰に流れるのか。公明党は前回3番手の現職を来年必勝とするためにも補選で誰を支援するのか、それとも眠るのか、見えてこない。 中野サンプラザを中心とした中野駅前開発も進み、街は生まれ変わっている。同様に中野区の政治状況も新しく生まれ変わって欲しい。