東京都議会議員補欠選挙で咲く花は何色か?今後の政局へ甚大な影響を与える“ほぼ”国政並みの都議補選9選挙区の解説!(坂本東生)
【立憲民主党 3候補/9選挙区】
国政とは違って都議会においては第5会派の立憲民主党だが、今回の補選と来年の本選にかけて党勢拡大に向けたビッグウェーブが来ている。都内の首長選挙では中央線沿いの自治体を中心に立憲推薦の候補者が現職をやぶって当選し続けており、今衆院解散総選挙があれば東京都選挙区として記録的大勝利となるとも言われている。 そんな中での都議補選。欠員前は0議席だった足立区と南多摩を含めて3名の女性候補者を擁立し新規獲得を狙う。都知事選の蓮舫候補と相乗りできる街頭演説を多発すれば聴衆への訴えかけは有利となる。千載一遇のこの機会に欠員前0から1議席でも増やすとなると国政への相当な追い風を吹かすことになるだろう。 ただし有権者は2009年の民主党政権誕生からの3年間を忘れてはいない。勢いや批判で都議補選の議席を確保したとしても都益を損なうような政治をすればあっという間に衆院選へ反映される。9日間の都議補選、勝つことが目的なのかそれとも理想とする政治の実現が目的なのか。立憲都連の動きを有権者はしっかりと見ている。立憲民主党としての政治的胆力を醸成できるのかどうかが全国の衆院選の試金石となる。
【日本維新の会・諸派・無所属 計11候補/9選挙区】
日本維新の会は、都知事選挙で独自候補を擁立できなかった。都議補選の9ヶ所のうちでも候補者擁立が出来たのは東京12区の日本維新の会衆議院議員がいる板橋と北だけだ。 関西で地域政党として勢力拡大をしてきたものの、東京においては知事政党がその機能を果たしており都議会への進出が阻まれている。衆参の東京選挙区では一定数の支持を集めているので、この都政での状況を地力不足ととるか実際の趨勢を見極めた適切な判断と取るかは意見が分かれるところであろう。 諸派・無所属候補については、各選挙区で実情が異なる。首長選挙へ立候補したが落選しそのままスライド出馬しているケース、現職都議が次の首長選挙の立候補を検討しているため後継者として顔見せ興業で出馬しているケース、(元)政党所属だったが事情あり無所属なケース、などが主だ。