暴漢対策…JR西日本が在来線車両に導入する「防刃傘」の性能
JR西日本は傘状の防護用具である防刃傘を開発した。11月ごろから近畿圏の在来線車両に導入する。2023年7月の関西空港行き快速列車内での刃物での傷害事件を受けた対策で、乗務員が傘を開いて暴漢と距離を保ちつつ、乗客が逃げる時間を確保する狙い。2024年度中に防犯カメラを設置済みの約600編成に1編成当たり2本を搭載する。 【写真】JR西日本が導入する「防刃傘」 傘は防刃素材の布を使用し、刃物を振り回しても切り裂きにくい。透過性もあり、傘越しに暴漢を見やすい。柄を傘の半径より10センチ―20センチメートル程度長くして暴漢との距離を保ちやすくした。 在来線の特急車両などには防護盾が装備されているが、重い上、暴漢との距離が近いため、盾に代わる防護用具を開発することにした。 京阪神地区の通勤・近郊形車両への防犯カメラ設置率は約64%。27年度末までに100%にする計画。