アン王女ほか、オリンピック選手も輩出...イギリス王室が注目を集めた5つの「オリンピックの瞬間」
<世界各国のロイヤルファミリーが自国選手を応援する姿も話題になるオリンピックだが、イギリス王室はメダリストも...>
世界各国がともにスポーツの素晴らしさを分かち合い、健闘し合う場がオリンピックである。最高のアスリートだけでなく、多くの有名人やセレブも観客として参加し、また王族の姿も見られる場でもある。 【写真】母アン王女よりメダルを授与されるザラ・ティンダル イギリスは夏季オリンピックを過去3回開催し、開会式には君主も参列している。1908年にはエドワード7世、1948年にはその孫であるジョージ6世、そして2012年にはその娘エリザベス2世が開会式を担った。 開会式や競技中のスタンドで目撃されるだけでなく、実際にアスリートとして参加した王室メンバーもいる。エリザベス女王の孫にあたるザラ・ティンダル(旧姓フィリップス)は、2012年ロンドンオリンピックの馬術競技・団体で銀メダルを獲得している。 イギリス王室が夏季オリンピックで注目を集めた、5つの瞬間を本誌が振り返る。 ■イギリス王室初のオリンピアン 1976年、エリザベス女王とフィリップ殿下の娘アン王女がイギリス王室初のオリンピック選手となった。モントリオールオリンピックで3日の日程で行われた総合馬術競技に参加。 この競技は馬場、クロスカントリー、障害飛越の3種目を競い合い、最終得点でメダルの順位が決まる。アン王女はクロスカントリー種目で転倒して脳震とうを起こしたが、再び馬に乗り完走を果たしている。 ■エリザベス女王とジェームズ・ボンドの共演 2012年のロンドンオリンピック開会式にはチャールズ皇太子(当時)とカミラ夫人(当時)、ウィリアム王子(当時)とキャサリン妃、ヘンリー王子など多くの王室メンバーが参加した。 しかし、エリザベス2世が「予期せぬ方法」で会場に到着したことで、観客を沸かせたのだった。それはジェームズ・ボンドを演じるダニエル・クレイグがバッキンガム宮殿から女王をエスコートするという映像であった。 観客が驚いたのは、女王役のスタントマンがスタジアム上空のヘリコプターからユニオンジャックのパラシュートで降下するシーンだった。この演出は家族にすら秘密にされており、ロイヤルファミリーも他の観客とともに会場で初めて目にしたのだった。 ■ウィリアム王子の「勝利の反応」 2012年ロンドン大会当時、まだ新婚だったウィリアム王子(当時)とキャサリン妃は多くの競技に出席し、注目を集めた。イギリスの自転車競技の選手であるフィリップ・ヒンデス、ジェイソン・ケニー、クリス・ホイが男子チームスプリント決勝で金メダルと新世界記録を達成。 その時にウィリアム王子がキャサリン妃を抱き上げて喜ぶ姿が話題になった。 ■「イギリス王室初のメダリスト」ザラ・ティンダル アン王女がオリンピックに初出場したイギリス王室メンバーであったに対し、その娘ザラ・ティンダル(旧姓フィリップス)は最初のメダリストとなった。 ザラ・ティンダルとチームメンバーは、2012年ロンドンオリンピックの総合馬術団体で銀メダルを獲得。イギリスオリンピック委員会の名誉会長であり、その日のメダルを渡す役目を担った、アン王女自身から偶然にも娘にメダルを授与したことも話題に。 ■ヘンリー王子「緊張の瞬間」 ヘンリー王子もまた、イギリス王室の中でスポーツ好きとして知られている。2014年に退役軍人のためのスポーツ大会「インビクタス・ゲーム」を創設したのもヘンリー王子だ。 2012年のロンドンオリンピックでは自転車トラックレースの緊迫した中で、いとこ(アン王女の長男)ピーター・フィリップスの隣に座っている姿が目撃されている。
ジェームズ・クロフォード・スミス