オリンピック開幕前に、歴史を感じるパリのクラシック建築を予習しよう!五輪の会場、観光の人気スポット、安藤忠雄の改築も
オリンピックの開催により、熱い注目を集めているパリ。実はヴェルサイユ宮殿からル・コルビュジェ、そして現代の安藤忠雄まで、時代を超えた世界の名建築が一堂に会する稀有な街なのです。 なかでも絶対に見逃せない、パリが誇るクラシック建築をピックアップしました。 【写真集】オリンピックで盛り上がるパリから、絶対知っておきたい歴史的な建造物を厳選!
オルセー美術館
パリの観光では欠かせない印象派の宝庫・オルセー美術館は、もともと駅舎でした。 1900年のパリ万博開催時に、オルセー駅舎兼ホテルとして、建築家のヴィクトール・ラルーが設計して建築。 しかし駅としては手狭になり、さまざまな使われ方をした後、1986年にオルセー美術館として生まれ変わりました。 改修を手掛けたのはイタリアの女性建築家、ガエ・アウレンティです。 中央の大ホールは、駅舎時代の面影を残すクラシックな雰囲気が魅力。2009年には時計塔(パヴィヨン・アモン)をドミニク・ブラール、5階展示室をジャン=ミシェル・ヴィルモットが改装しています。
ルーブル美術館
フランスの国立美術館であるルーブル美術館は、クラシックな建築と、近代的なガラスのピラミッドの対比が印象的。ガラスのピラミッドは、1993年の改築時に、プリツカー賞を受賞した建築家のI.M.ペイによって建築されました。 美術館は12世紀に城塞として建てられてから1678年にルイ14世がヴェルサイユ宮殿に移るまで、ルーブル宮殿としてフランス王家によって使われていたもの。 3世紀近くにわたり改築や増築が重ねられたため、バロック様式とルネサンス様式を併せもっているのが特徴です。
エッフェル塔
「パリのセーヌ河岸」として世界遺産にも登録されているエッフェル塔。芸術と建築の都・パリのシンボルにふさわしい洗練されたフォルムは、何度見てもため息が出る美しさです。 しかし、その建造前には、パリの景観を損なう「悲劇的な街灯」として、多くの市民や文化人に工事の取りやめが歎願されていたそう。 1889年、フランス革命100周年にパリ万国博覧会が開催されることになり、パリの中心を照らす世界最大の塔を建設するべく大規模なコンペティションが行われました。 優勝したのは、鉄橋技師のギュスターヴ・エッフェルの事務所。「エッフェル塔」の名称は、設計事務所からとられたのです。 建築後、塔の存在は徐々に人々に受け入れられ、今ではパリの街に欠かせないものとなっています。 パリオリンピック期間中は、塔の足元に広がるシャン・ド・マルス公園が3つの競技の舞台に。仮設会場で柔道とレスリングが、屋外スタジアムではビーチバレーが行われます。