友だちの彼氏が公務員だと知りました。「高給」だと言っています。公務員で年収1000万円の人とか、いるのでしょうか?
公務員と聞くと、「安定した職業」というイメージが強いかもしれません。しかし、「高給取り」と耳にすると、本当かどうか疑う人もいるでしょう。公務員で年収1000万円を得ている人は、どれほど存在するのでしょうか。本記事では、公務員の給与について解説します。 ▼「公務員は安定している」って本当? 定年退職の割合や退職金の平均額を教えて!
公務員の給与ってどのくらい?
公務員の給与は職種や経験年数、地域などによりますが、国家公務員と地方公務員では、それぞれ以下のような傾向があります。 ・国家公務員 人事院給与局の「令和5年 国家公務員給与等実態調査報告書」によると、常勤職員の平均的な給与は約41万2747円(平均年齢42.3歳、平均経験年数20.4年)です。この金額には基本給と各種手当が含まれており、平均年収は約660万円となります。 ・地方公務員 総務省の「令和4年 地方公務員給与の実態調査」によると、一般職員の平均的な給与は約33万9608円です。同様に基本給と各種手当が含まれており、平均年収は約573万円となります。 ※平均年収は「平均給与月額×12ヶ月+ボーナス(4ヶ月)」として算出
公務員の給与の決め方
公務員の給与は、以下の要素に基づいて決定されます。 ・職務と責任 公務員の給与は、その職務と責任に応じて決定されます。 ・俸給表 公務員の基本給(俸給)は、毎年人事院が公表する「俸給表」に基づいて決定されます。俸給表は、業種・職種・従業員の役職ごとに民間企業の給与支給額を調査して平均を算出し、公務員の給料テーブルである俸給表を作成しています。 ・職種、級、号 俸給表は職種、級、号の3つの要素で構成されています。職種ごとに俸給表が存在し、級は役職に応じて決まり、号は同じ級のなかで経歴や職務の成果によって細分化されます。 ・初任給と昇給・昇格 就職時に「初任給算定」によって「級」「号」を決定し、初任給で決まった「級」「号」を基準として昇給・昇格することで、「級」「号」が少しずつ上がっていく仕組みになっています。 ・人事院勧告制度 公務員の給与は、最終的には、法律として国民の代表で構成される国会で決定されます。人事院が毎年、民間企業の給与基準を調査し、この基準と著しく懸け離れないように公務員の給与を定めることを内閣に勧告します。 これらの要素により、公務員の給与が決定されます。