小池百合子・新東京都知事が就任会見(全文1)東京大改革、予定通り実行する
初の女性都知事に就任した小池百合子氏が2日午後1時半より就任会見を行った。 初登庁となった2日午前は、セレモニーで多くの職員に迎えられ議会への挨拶や職員への訓示、午後は就任会見後に幹部らによる初庁議に臨む予定。 【中継録画】小池百合子・新東京都知事が就任会見
都民の生活、命、それぞれの環境をしっかり守ってまい進する
A:それではただ今から、小池知事の就任記者会見を始めます。本日は日程が立て込んでおります都合上、14時20分までとさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。初めに知事からご発言がございまして、その後、質疑応答でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 小池:皆さまこんにちは。今朝ほど第20代知事に、東京都知事に就任をいたしました小池百合子でございます。あらためて皆さま、どうぞよろしくお願い申し上げます。今朝、初登庁いたすまでにも本当に多くの皆さま方からメール、SNSなどでお声を頂戴をいたしました。最も多くのお声は都の、都政の改革に頑張れという励ましの言葉でございました。選挙期間中は劇団ひとりだなどとやゆされたわけでございますけれども、1人から初めて291万人余の方々に、改革を求めるうねりが広がりましたことに正直、驚いておりますとともに、重責を担ったその現実にあらためて身を引き締めているところでございます。 そして都知事に就任した今は1360万人都民の皆さま方の生活、命、そしてそれぞれの環境。これらをしっかりと守っていく。そのことにまい進をしてまいりたいとこのように考えております。
東京大改革についての具体的な取り組みについて
私はこの選挙におきまして東京大改革を掲げて、多くの皆さま方からご賛同をいただいたところでございます。これは選挙のための言葉というわけではございません。都民の皆さま方とのお約束でございますので、東京大改革についてはしっかりと実行をしていきたいと考えております。 そこで具体的なこれからの私の取り組みについて若干、ご説明をさせていただきますが、都政改革本部なる組織を設置いたしたく考えております。都知事としての私的懇談会という位置付けになろうかと思います。そしてその内容でございますけれども私自身を本部長といたしまして、都の職員、加えて既得権益にとらわれない外部の委員、この方々とともに構成をしていきたいと考えております。その目的でありますけれども都庁、そして出資団体等の業務、組織、予算等のあり方を点検をする。そして都民の皆さま方にその結果をご報告するということであり、都政をまさしく都民ファーストというものに改善をしていくということでございます。 この都政改革本部におきましては過去の慣例にとらわれることなく効率、効果、そして透明性の観点を重視して取り組んでいくものといたしております。そしてこの改善策が出されましたならば、日常業務の改善にとどまらず事業や組織の廃止、経営形態の見直しなどの抜本策を含み、それを改善に導いていきたいと考えております。また逆に必要と思われる場合は、追加にさらに投資をする。それから組織の再編というような形で、硬直化しないで、より都民の皆さま方のニーズに即した都政としていくという、そのための機関でございます。 なおこの都政改革本部の下に、特定の課題について調査チームを設置したいと考えております。現時点で考えておりますのは2つございまして、1つは情報公開調査チーム、情報公開でございます。これは選挙中からもずっと情報公開の必要性、そしてまた、他の道府県と比べましても、東京都はこの情報公開というのは若干遅れております。というか下から数えたほうが早いっていう状況でございます。ということで1つが情報公開の調査チーム。 そしてもう1つが都民の皆さま方にもご負担はお掛けする。しかしながらこの首都・東京がホストシティーでございます、オリンピック・パラリンピック。この調査チームを設けたいと考えております。これも都民の皆さま方のお金が適正に使われるのかどうかといったようなことを、もちろん都庁内で、行政でそれを進めている部門もございますけれども、一方で外部の皆さま方にもご参加いただく形でのこの改革本部の中のオリパラ調査チーム。これらも外部の視点などを尊重しながら、都民の皆さまの立場、そして都民の皆さま方にご負担をお願いするという観点から、助言をいただくという形になると思います。 いずれにしましても都政改革で最も重要なことといいますのは、徹底した情報公開だと思っております。先ほども申し上げましたように各種の調査を見ておりましても多くが、47都道府県において東京都は最低に近い結果となっているわけでございまして、まず開かれた都政ということにはまだまだ遠いという状況でございます。これは暴くっていうよりも開いていくということを目的にしたいと思っております。 そして情報公開調査チームにおきましては、都庁の情報公開の実態評価をいたしましてあるべき姿を論じ、そして本日から知事主導で可能な限り、あらゆる情報を見える化してまいりたいと考えております。そして最終的には情報公開のルール、規制の見直しなどをしてまいりたいと考えております。常に都民の皆さま方に見える、そういった都政を進めていきたいと考えております。 オリンピック・パラリンピックの調査チームでございますけれども、こちらは予算の傾聴、準備態勢、工程表の妥当性っていうことを、第三者の目も借りて検証、チェックをしていきたいと思っております。東京都と関連省庁の責任分担体制も明確にいたしていきたいと思います。基本的にはベースは決まっておりますけれども、その妥当性などをチェックをしてまいるということでございます。それから入札、購買等に関しましてもチェックをし、次回の都議会の定例会の開催前、9月には中間報告、このオリパラ調査チームの中間報告ができるような、そういう作業を進めていきたいと思っております。 いずれにしましても2020年の東京オリンピック・パラリンピックは、成功させていかなければなりません。それは都民の皆さま方の多くが、いえ、ほとんどがそう感じておられることだと思いますけれども、同時に都民の皆さま方に愛される東京オリンピック・パラリンピック、そして国民の皆さま方が参加していく、総じて盛り上げていくような東京オリンピック・パラリンピックにしていかなくてはならないと考えます。このような形で国とオリンピック組織委員会、そして東京都、これらがきっちりと、またきちんと連携していくためにも東京都といたしましても予算、運営体制、明らかにして、都民の皆さま方にそのことをお示ししていきたいと考えております。 この調査チーム、今、2つを申し上げましたけれども課題は山積をいたしております。また、なすべきことはまだまだあるわけでございますけれども、しかしながらもたついているわけにもまいりません。そこで、スピードを優先させながらも、しかしながら細かい部分もきっちりと詰めていきたいと考えております。 私の都政におけます理念、これはあくまでも都民ファースト、都民が第一ということでございます。都民の皆さんが、今一番何を問題にしているのか。また、何を必要としているのか。ぜひその声を私の下にもお届けいただきたいと思っております。そのための情報インフラ、双方向のインフラのシステム、これを早急に用意をいたしたいと考えております。 そして、都民の皆さま型のご協力なしには、この都政改革、東京大改革というのは進まないわけでございますので、ぜひとも都民の皆さま方にも参加していただいて、この東京大改革を進めたいと、このように思っております。