【特集】高齢化と担い手不足の畜産農家 広島県庄原市で牛の飼育に青春を捧げる女子高生の記録
共進会は、2人にとって初めての大舞台です。和牛と乳牛、合わせて73頭が出品されました。審査のポイントは、体の大きさと繁殖用のメス牛としての適正など、評価は10項目に上ります。 ■畜産農家は… 「頑張ってほしいですね、若い人に。どんどん年齢層が上がってきているので。」
そして「りんりん号」は見事、優秀賞を獲得しました。出品したグループのなかで、16頭中5番目の評価でした。 ■広島県立庄原実業高等学校3年 児玉真梨菜さん 「うれしいですね。毎日コツコツやってきたかいがあったな。」
畜産を学ぶ上で、避けては通れない道もあります。この日は、育ててきたもう1頭「心結(みゆ)号」の出荷です。 ■広島県立庄原実業高等学校3年 児玉真梨菜さん 「一番は悲しいですね。生まれたときから出荷までを携わることができたので。」 ■広島県立庄原実業高等学校3年 松木紗希さん 「一番関わってきた子なので、すごい悲しいです。」
別れの時が近づきます。 ■広島県立庄原実業高等学校3年 松木紗希さん 「きれいな状態で出荷するために、今きれいに(ブラッシング)してあげてます。」
時間を惜しむかのように、「心結号」も2人に寄り添います。生まれて間もないころからおよそ2年半、ほぼ毎日手入れしてきました。 ■広島県立庄原実業高等学校3年 松木紗希さん 「これから畜産をやっていく上で、何回も乗り越えていかなきゃいけない壁だと思っているので。慣れることはないんですけど、自分が関わってきた、関わっていく1頭1頭に感謝を込めて、これからも畜産をしていきたいと思います。」
■広島県立庄原実業高等学校3年 児玉真梨菜さん 「愛情を込めて育ててきた子なので、すごく悲しいですけど、いろんな人に美味しいと言って食べてもらえたらうれしいなって思います。」 歩んできた月日は、2人を大きく成長させました。
■広島県立庄原実業高等学校3年 児玉真梨菜さん 「私たちは動物生産類型で学んでおり、今回販売している牛は、A5ランクの8番のお肉です。」 10月。2人の姿は、広島市内の商業施設にありました。出荷した牛肉を、自ら販売するためです。「地元で育てた牛を食べてもらいたい。」畜産にかける思いです。