藤浪晋太郎は、米球界3年目へ向かう
再びメジャーのマウンドを目指す方針が改めて強調された。メッツ傘下3Aシラキュースからフリーエージェント(FA)になっている藤浪晋太郎投手(30)の代理人を務めるスコット・ボラス氏(72)が、現状でのNPB(日本プロ野球)復帰を否定した。
「日本については話していない。彼には多くの(米球界の)球団が興味を示している」
12月9日から開催されているウインターミーティング期間の11日に日米のメディアに会見した。藤浪は11月中旬からプエルトリコのウインターリーグに参加。メジャー球団との契約はリリーフ投手で探しているというが、同リーグには先発投手として登板機会を得ていた。ボラス氏はその意図を「球団が藤浪の今現在の投球を(より多く)見ることで詳しく評価することができる。正確にどんな投球をしているか(ケガのない)健康な状態か評価できる」と説明した。
交渉は代理人に一任されている。第一希望はメジャー契約、第二希望はマイナー契約だが、招待選手でのメジャーキャンプ&オープン戦に参加、ということだ。ボラス氏によれば「リリーフの市場は先発の市場が落ち着いてから動き出す。時間がかかるだろう」と語った。すでに複数のマイナー契約は届いているもよう。今季の藤浪は、右肩の負傷などでシーズンを通してメジャー昇格はなかった。そのため、来季のメジャー契約の獲得は難しい。戦力編成や救援投手陣の選手層などから、いかにメジャー昇格のチャンスがあるか?という観点で移籍先を探すことが現実的だ。もちろん、メジャー昇格には藤浪自身ののレベルアップと制球力改善が必要だ。
藤浪は今季、メッツと年俸は335万ドル(当時のレートで約5億円)で1年契約を結んだ。メジャー契約ではあるものの本人の同意なしにマイナー降格させることができる契約内容だった。そのため、メジャー40人枠には入っているものの、開幕前にマイナー通告をされていた。昇格を目指す中、右肩を負傷。7月下旬にメジャー40人枠を外れる措置の通告(DFA)を受けた。