スクワット、どの深さまで下げるべきか問題。「正解」教えます
「アストゥグラス(ATG)」スクワットをしたいとき
では、パラレルよりも深くしゃがむのはどうでしょうか? まず「パラレル」を基準にしている場合、技術的にはパラレルより深くしゃがんでも基準を満たしています。 たとえば、パワーリフティングの大会に出場して、ほぼお尻が靴に触れるほど深くしゃがんでも、それはルールに適合したスクワットです。深くしゃがみすぎて失格になることはありません。 ただし、通常そこまで深くしゃがむのは、何かしらの理由がある場合です。ときにはその理由が単に個人の好みであることもあります。 たとえば、スクワットの一番低い位置でハムストリングスがふくらはぎに軽く当たるようにすると、より快適に感じるかもしれませんし、より重い重量を持ち上げられるかもしれません。 この動作がコントロールでき、正確であれば、安全であり、体型によっては効果的な場合もあります。 オリンピック重量挙げ選手が非常に深くスクワットするのもよく見かけます。 これは、クリーンやスナッチといったリフティングで必要な脚力を鍛えるためです。クリーンやスナッチを行なうとき、たいてい低い姿勢でスクワットをすることになります。 つまり、彼らは自分のスポーツで要求される特定のポジションを鍛えているのです。 ロースクワットは、筋力を鍛えるだけでなくモビリティにも取り組みたいジム利用者の間でも人気があります。 また、脚の可動域全体をしっかりと使ってトレーニングしたい人にも好まれています。 重要な注意点として、誰もがロースクワットに快適さを感じるわけではありません。 足首のモビリティが十分でない場合、体のバランスを保ち、足をしっかり床に着けたまま低いスクワットの姿勢に入ることが難しいかもしれません。 また、この姿勢は膝に予想以上の負担をかけることがあり、膝に怪我を抱えている人は、より浅いスクワットを好むことがあります。 ロースクワットの利点 パラレルスクワットよりも脚と股関節の筋肉に対して、より広い可動域をトレーニングできます。 一部の研究によると、深いスクワットでは大臀筋や内転筋の筋肉成長がより促進される効果が期待できます。 股関節や足首を柔軟に保つことができます。 スナッチ、クリーン、ピストルスクワットなど、深いスクワットポジションでモビリティが必要な動作に備えることができます。