どっちが正解?「また靴下が裏返しのまま!」家族間のイライラまねく…洗濯物の表裏問題 日用品大手「ライオン」の専門家に聞くと意外な答えが
SNSでは「家族が服を裏返しのまま洗濯物に出した!」とイライラしている人たちの投稿をよく見る。「洗濯物を畳むときに表にするのが面倒」「行儀がよくない」といったことが理由のようだ。しかし、我が家は逆に"洗濯物は裏返して出す"がルール。洗濯を主に担う妻が「裏返して洗うことで表側の色あせを防ぐ」と考えているためだ。洗濯物は表にして洗うべきか、裏にすべきか?日用品大手「ライオン」のお洗濯マイスター、大貫和泉さんに聞いた。 【表】洗濯物の裏表を決めるポイント
臭いを取るには裏返し
「臭いをしっかり取りたい場合は、裏返しのまま洗濯することをお勧めします」と大貫さん。汗や皮脂、角質といった臭いの原因となる汚れは服の内側に付着するため、「裏返した方が、洗濯液の水流や他の衣類とのこすれる力が直接当たって、汚れや臭いが落ちやすくなる」。また、裏返しにすることで、Tシャツのプリントの剥がれやジーンズの色落ちを抑える効果も期待できるという。 ただし、表で洗った方がよい場合もある。泥や黒ずみなど目立つ汚れが表側についている場合は「表にして洗いましょう」と大貫さん。子どもが泥だらけで帰ってきた場合などは、服は表のまま洗濯した方がよさそうだ。また、刺繍の裏側にある縫い目のほつれや、ブラトップなどカップの型崩れが気になる洗濯物は「表のままがよい」という。
実験や調査を基にした情報
大貫さんは5年ほど前、汚れをつけた靴下を表面と裏返しで洗濯するなどして、汚れがどう落ちるかを実験。靴下の種類も変えて繰り返して試した。この実験を始めたきっかけは、既婚女性が抱える洗濯物の不満を知ったからだ。20~30代の女性の多くが「夫が靴下を裏返したまま洗濯物に出す」ことに不満を持っていた。 実験の結果は「臭いを取るには裏返しのまま洗濯した方がよい」だが、大貫さんは「洗濯する人がストレスなく洗えるやり方も大切」と話す。裏側で洗うことにストレスを感じるのであれば、「表側で洗ってもらっても構わない」という。