【今中慎二の目】「中日は何を狙っているのか分からない打者が多い」慢性的貧打に嘆き節「何もしなければ何も得られない」
【今中慎二の目】 ◇29日 中日1―5DeNA(バンテリンドームナゴヤ) 12球団の本拠地で甲子園と並んでパークファクター(本塁打の出る割合)の低いバンテリンドームナゴヤ。「1試合3被弾」に竜党のため息が止まらない。打たれたのはDeNAの牧に2本、桑原に1本。一方の中日打線はゼロ。本紙評論家で中日OB投手の今中慎二さんは慢性的貧打に嘆き節だ。 「ネット裏から両チームを見比べると違いがよく分かる。DeNAの各打者が狙い球を絞って思い切ってバットを振っているのに対し、中日は何を狙っているのか分からない打者が多い」 DeNAの先発左腕・東への左打者の対応にも疑問を投げかける。「初球はほぼ外。甘くストライクゾーンに来るボールも多かったが、それを漫然と見逃し、あっという間に追い込まれるシーンが目についた」。難易度の高い決め球で料理され、なすすべなしだった。 「DeNAにしたって、思い切って振ったところで結果が伴わないことはある。でも、それはあり。リスクを負えば、たとえわずかでもリターンが期待できる。でも、何もしなければ何も得られない。今年はどのチームもなかなか得点ができない。だからこそ1点がとても大きい」 広いバンテリンドームで放つ一発の価値は計り知れない。それが3発ともなろうものなら…。「厳しい展開だけど、借金を球宴前までに何とか5つぐらいに減らせたら」と今中さん。打線が本拠地で大きなアーチを架ければ、反転攻勢のきっかけになるかもしれない。
中日スポーツ