ドイツ出身、ソフィア・フローシュが北米シングルシーターのインディNXTに挑戦。昇格の可能性を模索
ドイツ出身でジュニア時代からオープンホイールで頭角を現し、現在はELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズなどスポーツカー耐久にも活躍の場を求めるソフィア・フローシュが、そのキャリアを北米アメリカ大陸へ向けることに。来季2025年よりNTTインディカー・シリーズ直下のサポートカテゴリーに位置付けられるINDY NXT(インディNXT)へのフル参戦を表明し、強豪HMDモータースポーツとの契約をアナウンスした。 【写真】2024年はファン・アメルスフォールト・レーシングからFIA F3に参戦したフローシュ FIA F3やフォーミュラ・リージョナル(FR)を経て、WEC世界耐久選手権でのLMP2やDTMドイツ・ツーリングカー選手権でのGT3搭乗経験など、豊富な経験値を積む24歳は、インディアナポリスを拠点とするチームに合流してバーバー・モータースポーツパークを訪れ、この12月にはダラーラ製『IL15-AER』の初テストを完了させている。 「こうしてHMDモータースポーツに加入し、アメリカに来てインディNXTのシリーズに出場できることをうれしく思っている」と、2018年のマカオグランプリでは脊椎損傷の大事故も経験したフローシュ。 「私の夢はつねに最高の選手たちとレースをすることだった。キャリアの初めから、その目標に向けチームと毎日一生懸命に取り組んできたつもり。世界のほとんどのレース市場で、さまざまなカテゴリーのレースを経験してきたし、世界最大のマーケットでもあるアメリカに挑戦するのは当然のことね」 そのフローシュは、2025年のインディNXTシーズンにて今季もタイトル候補として争ったカイオ・コレットや、ジョシュ・ピアソン、移籍組の新人であるブライス・アロンにノーラン・アラー、トミー・スミスに加え、同じくHMDに新人として加入した注目女性ドライバーのヘイリー・ディーガンらと来季のラインアップを担うことになる。 「また、アメリカは女性レーサーを受け入れることにオープンだし、今後の展開にとても興奮し、楽観的よ。スポーツ、レース、クルマ、トラックは本物で、とてもピュアだと感じている」とフローシュ。 「こんなにも前向きでフレンドリーに迎えられてうれしいし、HMDモータースポーツには本物のレーサーのエネルギーを感じることができる。来年の3月にセント・ピーターズバーグでシーズンが始まるのが待ち切れないし、このチャンスが得られて本当にうれしいわ!」 同組織は2022年のチャンピオンシップでリナス・ルンドクビスト(前身のインディ・ライツ)と、続く2023年にはクリスチャン・ラスムッセンとともにシリーズを制覇しており、HMD代表を務めるマイク・マウリーニもフローシュの獲得に「とても興奮している」と期待を寄せる。 「ソフィア(・フローシュ)が2025年にインディNXTに出場することが確定し、本当にワクワクしている。彼女には素晴らしいチームが隣にいるし、北米で波を起こすことができると感じている」と続けたマウリーニ代表。 「彼女の最終目標は(ステップアップ・ラダーの頂点である)NTTインディカー・シリーズへの進出であり、私たちは彼女がインディNXTで成長し、ともに成功を収め、キャリアを次のレベルに進めるよう支援することを楽しみにしている」 [オートスポーツweb 2024年12月24日]