アルツハイマー治療薬「ドナネマブ」を米FDAが承認、日本でも審査中
【ワシントン=冨山優介】米食品医薬品局(FDA)は2日、米製薬大手イーライリリーのアルツハイマー病治療薬「ドナネマブ」を承認したと発表した。同社は日本でも製造販売承認を申請しており、現在も審査が続いている。
ドナネマブは、患者の脳内に蓄積する異常なたんぱく質「アミロイドβ(ベータ)」の塊を取り除き、病気の進行抑制を狙う。アルツハイマー病の早期患者や、病気の前段階となる軽度認知障害(MCI)の人が対象だ。
約1700人が参加した臨床試験では、開始1年半で、ドナネマブを投与したグループは偽薬を投与したグループに比べ、認知機能などの低下が22%抑えられた。より早期段階のグループでは、35%抑えられた。
日本の製薬会社エーザイなどが開発した同様の仕組みの治療薬「レカネマブ」は、米国では昨年7月に、日本では昨年9月にそれぞれ承認されている。