2丁拳銃「次の節目は…」挑戦惜しまぬ50歳、続ける100分漫才
■ 苦情が1枚でもあったらやめようと(川谷)
お笑いコンビ・2丁拳銃(小堀裕之、川谷修士)といえば・・・の代名詞となった「100分漫才」。今年で22年目を迎える単独ライブ『百式 2024』が、「なんばグランド花月」(大阪市中央区)をはじめ、東京、福岡の全国3都市で開催される。「真逆の2人」は30年、どんな思いで漫才と向き合っているのか。 【写真】クズっぷりも話題に…大阪への思いを語る小堀 舞台から一度も袖にはけることなく、100分ぶっ通しで漫才を続ける『百式』。披露するネタは現在もほとんどが新ネタで、2022年は「イベント20周年」、翌23年は「芸歴30年」、そして今年は「2人とも50歳」という、節目続きのイベントだ。 「キャバクラのイベントみたいな? 何かこじつけてシャンパン入れてもらおうみたいな。来年がね、まだ思いついてないんですよ」という小堀に、「いや、どこと一緒にしてんねん!・・・とも言えへんな」とすかさず川谷がツッコむ。 大阪で芸歴をスタートさせ、若手ながら劇場人気もあり、FUJIWARAとともにバラエティ番組『吉本超合金』も担当。そんななか、芸歴7年目で上京。「僕らのことを知らない人におもしろいと思われたいっていう気持ちは強かった」と、小堀は当時を振りかえる。東京で苦戦するなか、2002年にスタートさせたのがこの『百式』だった。
「長尺漫才がやりたい!じゃなくて、『漫才だけのイベントがやりたい』っていう思いから始まったんですよ。よくあるコント、コーナーがあるシステムじゃなくて、漫才だけ!と。そしてめんどくさいから(袖に)はけない!そこから考えて、単独イベントって1時間半から2時間がベストだと思うから、100分がキリが良くて良い尺じゃないかなって」(川谷) 手探りのなか挑んだ2002年、100分オーバーで無事完走した。「今やったらアプリとかありますけど、当時は席に紙のアンケートがあって。苦情が1枚でもあったらやめようと思っていました。・・・なかったんですよ。『あっという間でした』って書いていて、僕もそうだなって」と川谷。小堀も「終わったときの拍手が温かかったの覚えてますね。なんか感動というか、マラソンのゴールみたいな」と、当時を振りかえる。 始めた当時は10分ネタを10本作る、というスタンスだったが、それも今では自由に。2分ネタもあれば、20分のネタもある。ルール無用の「バカ漫才」、芝居ちっくなネタもやる。「普段寄席では絶対やらない」というボケとツッコミを入れ替えることもあるそうだ。 「色んな試みをやって、毎年違うものをって意識しているんですけど、ずっと見ている方からしたら懐かしい!って思うものも入れたりしているので」(川谷)「今年50になりますので、さぁどうする。諦めと覚悟、ですかね(笑)。あとはリズム。今の『50の間』を意識して、そこを崩したり崩さなかったり。いろんなことに向き合うことになりそうです」(小堀)