27歳・独身男性「親戚から『外貨建て保険』や『医療保険』を勧められているが、加入すべきか」⇒お金のプロ、〈保険より有利な制度〉を回答
せっかく保険に入っていても、自分のリスクとズレた保障内容では、いざというとき役に立ってくれません。14年間続くシリーズの最新版『NEWよい保険・悪い保険2024年版』(横川由理氏・長尾義弘氏監修、徳間書店)では、年代別・状況別から8つのケースを挙げて「ベストな保険の組み合わせ」を解説しています。本書より一部を抜粋し、今回は「20代後半独身」の例を見ていきましょう。保険より有効な手段も紹介していますので、参考にしてください。 【早見表】年金に頼らず「夫婦で100歳まで生きる」ための貯蓄額
年齢や状況によってリスクは千差万別
保険の本来の目的は、リスクコントロールです。「リスク」とは、いってみれば「不安」や「心配」なことです。 暮らしのなかで、不安の種は数々あります。ですが、なんでもかんでも保険に入っておこうという考え方は間違い。 「滅多に起こらないけれど、もしそれが起こったときは、経済的な損失が大きいリスク」に備える。これが、保険の大原則です。 家計のリスクは、それぞれの家庭で異なります。また、結婚、出産、子育て、マイホーム購入、子どもの独立、定年、老後など、ライフステージが変化するにつれ、リスクは変わります。 せっかく保険に入っていても、リスクとズレた保障では、いざというとき役に立ってくれないわけです。
「自分が備えるべきリスク」は意外とわかりづらい
自分のリスクってなんだろう。ここは意外とわかりづらいものです。 そこで本書『NEWよい保険・悪い保険2024年版』では、年齢別・状況別に考えられるリスクをあげてみました。どんなリスクに対して保険が必要なのか、本稿では20代後半独身のケースを見ていきましょう。 もっとも、ひとつの保険で、すべてのリスクをカバーすることはできません。医療保険は入院や手術、がん保険はがんに対して、死亡保険は死亡だけといったように、保障される対象は限定されています。 つまり、複数のリスクに対応するためには、複数の保険が必要なのです。そのベストな組み合わせも、提案したいと思います。 さらに、保険以外にも目を向けています。ほかの方法を使ったほうが、効率的な場合もあるからです。どういう制度が有効か、あわせて説明します。 家計におけるお金のリスクコントロールは、家計全体のバランスを考えることが大切です。公的保険やその他の制度を理解し、上手に活用しながら、保険を見直してください。