iPad一強を崩すつもりか。Googleで「タブレット市場をひっくり返すプロジェクト」
OS統合のために越えなければならない壁がたくさんある
今までAndroidの弱点だった仕事用の作業効率性、そしてよりコンテンツを楽しみやすいChromeOSがどういうものかを考えてみると、まずはデスクトップのウィンドウ切り替え・キーボード&マウスのサポート・外部モニタや複数ディプレイ対応など多くのことを機能として盛り込む必要があります。これらの総合力を底上げしないとどちらの実戦に持ち込むにも頼りない端末となってしまいます。それではこれまでの二の舞です。 こういった機能の開発をGoogle内部プロジェクト「Android-on-laptop」が担っている考えられています。
お互いを食い合うサービス展開で市場に食らいつけるか
Googleといえば同じ機能を持つサービスを同時に提供した上で、社内で競争させどちらかをサービス終了するでお馴染みのやり方があります。これまでも、 Google Talk と Google Hangouts Google Talkは2017年に終了し、機能はGoogle Hangoutsに統合 Google Hangouts と Google Chat Hangoutsの機能をGoogle ChatとGoogle Meetに分割し、Hangoutsは2022年に終了 Google Play Music と YouTube Music Google Play Musicは2020年に終了し、YouTube Musicに統合 リリースと競争・統合を繰り返してきたGoogleのお家芸を考えてみると、Chrome OSとAndroidを両展開(現状)→発展的に吸収・合体→どちらかは終了するという流れは、Googleっぽいやり方に則しているような気もしてきます。 AppleはiPadでタブレット市場を支配しつつも、PCライクな使い方でMacの売り上げが減らない(MacのPC市場を大きく奪わない)程度に、ユーザーが欲しがる絶妙なラインを提供しているのに対し、Googleが大胆にタブレットやChromebookをAndroidに統合してPCとして仕事で使え、コンテンツ閲覧にも十分に使い勝手のいい端末を出してくれたとしたらどうでしょう。かなりアリじゃありませんか? GoogleのOSは他OSでもユーザーの多いGoogleドライブがOSに統合されています。必然的に移行もスムーズにできるので、かなり競争力の高いタブレット/モバイルノートPCが誕生する可能性があります。Appleが席巻する市場にGoogleが一石を投じられるのか、はたまたMicrosoftが牙城を崩しにくるのか。 いずれにしてもタブレット・PC市場は今後数年でますます面白くなりそうです。 Source: Android Authority, Killed by Google
宮城圭介