【日経平均は年末42,200円へ】日本株が上昇基調を回復するための“条件”【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
実質賃金はまもなくプラス転換、日経平均は7-9月期中に上昇基調を回復し年末42,200円へ
3つ目の賃金については、物価を考慮した実質賃金の動向が注目されます。直近4月の実質賃金は前年同月比1.2%減と、25ヵ月連続でマイナスとなっていますが、弊社は2024春季生活闘争(春闘)の賃上げ効果により、実質賃金の前年同月比の伸びは7-9月期にプラスに転じる可能性が高いとみています。実質賃金のプラス転換は、消費回復やデフレ脱却につながることから、株価には好材料といえます。 以上より、企業業績、企業改革、賃金の3つのポイントについては、さらなる進展の材料が7-9月期中にも確認される公算は大きいと思われます。特に、企業改革や賃金に関する好材料は、日本企業や日本経済の構造変化の証左であり、企業業績の持続的な改善期待につながりやすく、海外投資家の日本株再評価の根拠になり得ると考えます。日経平均は7-9月期中に上昇基調を回復し、年末42,200円の着地を予想しています。 (2024年6月26日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『【日経平均は年末42,200円へ】日本株が上昇基調を回復するための“条件”【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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