ーブロックチェーンとは、どのような技術なのでしょうか。 櫻井： これまでは各企業がそれぞれのデータベース（台帳情報）を持っていました。そのためデータを連携しようとしても、システムの違いからうまくいかず、またデータが改ざんされてもわからない状況でした。 それに対して、ブロックチェーンは分散型台帳と言われています。データベースを共有し、そこに情報をアップロードすることで、いつどこで誰が情報を操作したのかが履歴として残ります。時系列を追えるようになったことで、情報の正当性と一貫性を保つことができるようになりました。全員でデータを共有・監視すると言ってもいいかもしれません。

商品の外観を損ねないデザイン

導入事例：羽立水産株式会社

ー導入事例を教えてください。 秋山： 北海道にあるウニの水産加工会社である羽立水産株式会社様や、革製品を扱っているVASIC様に導入していただいています。他にも、導入を検討していただいている企業様がいくつかあります。 たとえば羽立水産株式会社様の場合は、化粧箱にラベルが貼ってあります。二次元コードがそれと思われたかもしれませんが、違います。そこには消費者に対して、偽造対策をしている旨を告知する情報やアンケートフォームなどが登録されているだけです。 偽造防止判定のコードは実は透明なラベル部分に書かれていて、電子顕微鏡でないと目視できません。近くで見てもまったくわからないため、ブランドのデザインを損なうこともありません。

ネーム縫込み

秋山： 鞄の場合は、商品にそのままラベルを貼るわけにもいきませんので、別の導入方法が必要です。一例として、鞄を作る際に革を縫い合わせますが、そこにラベルを縫い込むというものです。「Akliteia®」を知らない人からすれば、ブランドのタグが付いているようにしか見えないでしょう。

ー導入されている企業からは、どういった声が届いていますか。 秋山： 複製ができないこと、また専用の真贋判定デバイスがあるということで、安心して使っていただけるようです。 また「Akliteia®」の導入の際、我々は現場まで入り込んで生産過程や物流を確認しますので、サービス対応や質の面でも高い評価をいただいています。