15周年を迎える「三代目 J SOUL BROTHERS」に“既視感が全然ない”ワケ
現役宣言的なロマン
三代目JSBのライブを初めて観た人は思わず目を丸くしただろうし、デビュー時から熱心に支えてきたMATEたちだって舌を巻いたはずだ。ドームツアーを欠かさずに観てきた筆者もこれまで以上に解像度が上がった仕様には感服した。 筆者が観た東京ドーム公演(12月11日)には、リーダーNAOTOがレギュラー出演する『モニタリング』2025年1月3日放送回の収録隊が潜入するという偶然のサプライズまで用意されていた。 それをなんとも軽やかにやってのけてしまえるからこそ、14周年グループの団結が裏打ちする15周年があざやかに待機できる。そりゃね、どこまでも付いていきたくなるわけだ。 その意味では自分たちが「米寿」になっても「百寿」になっても付いてきてくれるかと会場をあおった山下健二郎のMCが印象的だった。自分たちが88歳、100歳になってもまだダンス&ボーカルグループとして三代目JSBがもしかしたら成立してるんじゃないか。山下の言葉は、そんな無限の現役宣言的なロマンにあふれていた。
ダンス&ボーカルグループとして前人未到の持久戦へ
あるいはNAOTOがMCで「誰一人減ることなく」と話していたように、日本のダンス&ボーカルグループの歴史を考えたとき、デビューから一度もメンバーが変わることなく活動を続けていること自体が、他にあまり例がない。 88歳、100歳まで現役かどうかはさておき、15周年以降の三代目JSBは、ダンス&ボーカルグループとして前人未到の持久戦に入るということを意味している。『“ECHOES OF DUALITY”』東京公演で5thアルバム『PLANET SEVEN』リード曲「Eeny,meeny,miny,moe!」が披露されたとき、NAOTO、小林直己、ELLY、山下健二郎、岩田剛典、今市隆二、ØMIそれぞれの個性が固く結束していたのを見て、この持久戦は限りなく永遠に近いだろうなと感じた。 2025年1月12日から放送されるドラマ『フォレスト』(ABCテレビ・テレビ朝日)主演の岩田剛典が、『スーパーサラリーマン左江内氏』(日本テレビ、2017年)の「HAPPY」ぶりにドラマ主題歌(「What Is Your Secret」)をグループに持ち帰ったのも大きな動力源になるだろう。 15周年ドームツアーのタイトルは、『“KINGDOM”』だ。2023年に開催された6度目のドームツアー『 “JSB LAND”』の「JSB国」への入国を経て、今度はその先にどんなに壮麗な王国(KINGDOM)を目の当たりにできるのか。 個人的には、『三代目 J SOUL BROTHERS LIVE TOUR 2019“RAISE THA FLAG”』で披露された「Eeny,meeny,miny,moe!」→今市隆二ソロ曲「RILY」→「君となら」と接続された神セトリを上回るものを夢想する。 <文/加賀谷健> 【加賀谷健】 音楽プロダクションで企画プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメンと映画」をテーマにコラムを執筆している。ジャンルを問わない雑食性を活かして「BANGER!!!」他寄稿中。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。Twitter:@1895cu
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