15周年を迎える「三代目 J SOUL BROTHERS」に“既視感が全然ない”ワケ
ドームツアーが終わってドームツアーが始まる
というように、年末の恒例行事として興奮覚めやらないままに、お正月はほっと一息。といきたいところだが、年始早々にニューシングルの予告映像がドロップされる年(23rdシングル『Yes we are』など)もあるから油断できない。サプライズ投下好きの三代目JSBは、前年の年の瀬から興奮を覚めさせることなんてさせない。 2024年は7度目のドームツアー『“ECHOES OF DUALITY”』が開催され、11月の福岡初日からクリスマス直前の大阪公演を千秋楽(12月22日)とした。追加公演の代わりというわけじゃないけど、『CDTVライブ!ライブ!クリスマスSP』(TBS、12月16日放送)に出演したツインボーカル、今市隆二とØMIがGENERATIONSの片寄涼太と数原龍友とともに「LAST CHRISTMAS」で声を重ねたのは、ほんと楽しませ方に余念がなさ過ぎると思った。 さらに『“ECHOES OF DUALITY”』千秋楽のタイミングで、2025年5月から早くも8度目のドームツアー『三代目 J SOUL BROTHERS LIVE TOUR 2025“KINGDOM”』(以下、『“KINGDOM”』)を開催することをアナウンスしていた。三代目JSB祭り気分がループするこの期待感、この心地よさ。ドームツアーが終わってドームツアーが始まるスケール感がやっぱり唯一無二だ。
15周年を迎える力技が可能
『“KINGDOM”』は、『“ECHOES OF DUALITY”』千秋楽から5か月間しか間隔を置かずに開催される。2025年11月10日に15周年を迎えるからには、これくらいの荒技で、どどんと大胆にといった意気込みを感じる。 では、14周年ツアーだった『“ECHOES OF DUALITY”』が、15周年のためのほんの橋渡しくらいの役割だったかというと、これがもう全然そうじゃなかった。 ツアータイトルのアルバム『ECHOES of DUALITY』を引っ提げて組まれたセットリストは、新曲を引き立たせる構成やライブ全体の演出があざやかにアップデートされ、『“KINGDOM”』開催までの力技が可能であることを示した。 デビューからこれだけの年月が経てば、そりゃ多少の既視感も紛れ込むライブになるでしょなんて侮ってはいけない。アルバムのリード曲「DEVELOP」をオープニング曲として最大効果を出しつつ、まだこんな新しい挑戦ができてしまうのかという驚きと高揚が、相乗効果で押し寄せる壮麗なステージングだったからである。