大胆予想! 「もしトラ」「もしハリ」それぞれのシナリオで「買っておきたい米国株」
はじめに
2024年の米国大統領選挙が迫る中、カマラ・ハリスとドナルド・トランプのどちらが次期大統領に選ばれるかで、米国の経済政策や外交政策が大きく変わり、特に株式市場に与える影響が注目されています。ハリスは中間層の支援とクリーンエネルギーの推進に力を入れ、トランプは減税や規制緩和を中心にした政策で経済成長を目指しています。 【マンガ】約20年前にマイクロソフト株を「100万円」買ってたら今いくら? 一時は銃撃事件の影響でトランプ確定かと思われた大統領選挙ですが、最新の世論調査を見る限りは大接戦の展開となりそうです。 そこで今回は、それぞれの政策が米国株式市場にどのような影響を与えるか、各分野に分けて分析し、米国株トレンドを考えてみたいと思います。
経済政策および財政方針に関して
【ハリス大統領のシナリオ】 ハリス氏の経済政策は、中間層を支えることが主な焦点です。 彼女は最低賃金の引き上げや労働者の権利拡大を重視し、法人税を28%に引き上げることで、富裕層や大企業からの税収を増やし、インフラ投資や環境政策に資金を振り分ける方針を示しています。また、年収40万ドル未満の人々には増税しないと公約しており、中間層の購買力を維持することが狙いです。 これにより、インフラ関連やクリーンエネルギーのセクターが恩恵を受ける一方、法人税引き上げが大企業の収益に負担をかける可能性があり、短期的には一部の株価に悪影響を与えるリスクがあります。 【トランプ大統領のシナリオ】 トランプ氏が再選された場合、彼は減税を軸にした経済政策をさらに推進するでしょう。 法人税を現行の21%に維持し、個人所得税の減税も進める予定です。これにより、企業の収益が拡大し、特に金融業や消費財関連の株価が上昇すると予想されます。 トランプ氏はまた、チップや社会保障給付金への課税を廃止することを目指しており、消費者の購買力を高め、経済全体を押し上げる可能性があります。
エネルギー戦略に関しての見解
【ハリス大統領のシナリオ】 ハリス氏は気候変動を最重要課題と位置付けており、クリーンエネルギーへの投資継続を行う方針です。特に、2045年までにカーボンニュートラルを実現することを目指しており、再生可能エネルギー関連の企業、太陽光発電や風力発電、電気自動車(EV)関連の株価には大きな成長機会があると考えられます。 一方、石油やガスのような化石燃料に依存する企業は、規制強化の影響を受ける可能性が高く、これらの業界には逆風が予想されます。 【トランプ大統領のシナリオ】 トランプ氏が再選された場合、化石燃料産業の復興が進む可能性が高く、シェールガスや石油の生産を増やし、エネルギーコストを1年以内に半額まで引き下げることを目指しています。これにより、石油やガス関連企業の株価が上昇し、エネルギーセクター全体にプラスの影響が期待されます。 またパリ協定からの再度の脱退を含み、エネルギー市場の自由化を進める方針です。