赤身肉は健康に悪いって本当? 肉を減らすメリットを栄養士が解説
※この記事は、海外のサイト『Prevention』で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。 ここ数年、プラントベースの食事に対する人気が高まっている。昨年アメリカで行われた調査では対象者の約65%が肉を含まない食事を増やす予定だと回答したそうで、これは良い兆候といえる。というのも、エビデンスは混在しているいっぽうで、赤身肉や加工肉を大量に摂取すると心臓病や一部のがんのリスクが高まることが複数の研究で明らかになっている。さらに、畜産業は温室効果ガスの排出に大きく寄与している。実際、ある研究では、牛肉や豚肉、鶏肉の摂取量を25%削減すれば、温室効果ガスの排出量を1%以上、年間約8,200万t削減できることが分かったという。
そもそも赤身肉とは? 本当に減らすべき?
赤身肉には、牛肉、子牛肉、豚肉、子羊肉、羊肉、ヤギ肉が含まれる。また塩漬けや発酵、燻製などの方法で加工された肉が加工肉であり、ホットドッグ、ハム、ベーコン、ソーセージ、コンビーフ、ビーフジャーキーなどが挙げられる。研究では、加工肉の摂取量が増えると、慢性疾患、がん、死亡のリスクが高まることが判明している。
赤身肉の摂取を控えるメリット
いくつかの研究によると、ベジタリアンやヴィーガンの人は肉を食べる人よりも、総コレステロール、LDL(悪玉)コレステロール、血糖のレベルが低いという。ほかにも、心臓病や糖尿病、がんの発症率も低いことが分かっている。
では、卵や魚介類はどうなの?
“ベジタリアン” と聞くと、動物性食品を完全に避ける食事プランを想像するかもしれないけれど、これに当てはまるのはヴィーガンの食事。ベジタリアンは、肉、鶏肉、魚介類を控えて、果物、野菜、乾燥豆やえんどう豆、穀物類、シード類、ナッツ類を食べることに重点を置く。とはいえ、ベジタリアンにはさまざまな種類がある。 ベジタリアンの一種であるフレキシタリアンでは、プラントベースの食事を重視しつつ、たまに卵や乳製品、さらに肉、鶏肉、魚介類を摂取することもできる。ペスカタリアンダイエットは肉と鶏肉は排除するけれど、魚介類の摂取はOK。ラクトベジタリアンは乳製品の、オボベジタリアンは卵の摂取が許されている。