被爆者との出会いが双子のアメリカ人姉妹を変えた 「胸が張り裂けそう」…核兵器廃絶を目指す16歳を後押しする証言とは
▽学び、自ら判断を 2人は9月以降には学校に別の被爆者を招いて講座を開くほか、核の歴史や影響などの学習を取り入れたアメリカ史の授業も始まる。核問題を学ぶ教材作りにも着手した。 核に関する授業をパサデナの他の高校でも導入してもらおうと7月に地元議員と面会し、核に関する教育の重要性を呼びかける文書を提出。決議文として書かれたこの文書の内容の一部を紹介する。 ・世界にある核兵器のごく一部でも爆発すれば、人類の文明を脅かしかねない壊滅的な結果をもたらす可能性がある。 ・ウクライナ情勢などで対峙する核大国のアメリカとロシアの間の緊張は冷戦終結以降、最も高い状態にある。 ・国連は、若者は教育を受けて問題に関わり、権限を与えられれば、社会や政府の核兵器に対する見方について決定的な影響を及ぼすことができると指摘している。 アメリカでは、広島と長崎への原爆投下が第2次大戦の終結を早め、多数のアメリカ人の命を救ったと考える人が多い。マノンさんは、周囲の同世代ではそもそも原爆について知る人が少ないが、だからこそ「先入観がなければ、核について学び、自ら判断することができる」と強調した。