共産田村氏、独自色に腐心 野党共闘の成否が課題
1月に女性初の共産党委員長に就いた田村智子氏(58)が独自色発揮に腐心している。ともに「党の代表者」と位置付けられた前任の志位和夫議長との役割分担は不明確で、手探りの党運営が続く。志位氏が苦慮した野党共闘の再構築や党の立て直しを前進できるかどうかが当面の課題だ。 「野党全勝の流れを前に進められるよう、努力していきたい」。田村氏は8日の記者会見で、4月の衆院3補欠選挙で候補者の一本化が奏功したと評価し、共闘路線を強化したい考えを示した。 国政選挙初陣となった3補選で、共産は独自候補擁立を見送った。野党共闘の条件として「対等、平等」を求める方針を維持しているが「補選に限った例外的な対応」(小池晃書記局長)で立憲民主党を応援し、全勝に貢献した。 だが次期衆院選での野党共闘について、立民内からは共産との表立った協力に難色を示す声は根強い。共産幹部の一人は「党本部同士の連携は簡単ではない」として、調整はこれまでと同様に難航するとみる。