30歳の佳子さま、皇室に残る考えは?秋篠宮さまの「皇族は生身の人間」発言の波紋
2024年12月29日、佳子さまは30歳の誕生日を迎えられた。一部週刊誌などでご結婚相手候補が記事化されて注目もされているが、皇族数が減っていく中で皇室の今後はどうなるのかという本質的な問題に行きつく。元東京新聞宮内庁担当記者・吉原氏が、佳子さまの結婚観とジェンダーフリーへのお考えを独自取材で寄稿した。 【画像ギャラリー】佳子さま
秋篠宮さま、皇室改革の対象者は「生身の人間」と苦言
2024年12月29日、30歳の誕生日を迎えられた秋篠宮家の次女、佳子さま。皇族数が減少する中、近年、国内外での精力的な活動が話題を集める一方、国会を舞台に検討が進められている皇族数確保対策で対象となる未婚の女性皇族でもある。 秋篠宮さまは11月の誕生日会見で、該当する皇族を「生身の人間」と表現し、制度変更よって人生設計に影響を受ける佳子さまら女性皇族を念頭に、皇族をサポートする宮内庁側に本人の意向を把握するように求めた。 国会での議論の焦点の一つは、結婚後も皇室に残る女性皇族の配偶者や子らの扱いに移っている。 佳子さまは結婚後に皇室に残る考えはお持ちなのだろうか。当事者の意向抜きに皇室残留の既成事実化が進む現状に、皇族の立場から苦言を呈したのが発言の真意ではないだろうか。 「生身の人間」発言が飛び出したのは、佳子さまの活動ぶりの受けとめと、結婚についての考えを聞かれた直後の次の質問だった。 衆参両院議長が9月、皇族数確保策に関する与野党協議で、女性皇族が結婚後も皇室に残る案についておおむね賛同を得られたとの見解を示したことを踏まえ、当事者の意見聴取の是非について問われた。 秋篠宮さまは「皇室の制度に関わることについてお話しをするということは控える」と回答。その一方で、「該当する皇族は生身の人間」と指摘し、「少なくとも、宮内庁の然(しか)るべき人たちは、その人たちがどういう考えを持っていることかということを知っておく必要があるのではないか」と述べた。 秋篠宮さまは、このことに関連して佳子さまとの間で「話し合いをしていることはありません」とも語った。 だが、女性皇族は、結婚したら皇室を離れ、民間人になるという前提でお育ちになってきたことを十分承知しているのも秋篠宮さまであり、発言は「当事者の意向確認は必要」との認識を示したものと受け止められている。 この発言に早速、宮内庁の西村泰彦長官が12月12日の記者会見で「十分お話を伺う機会がなかったと反省しています」と述べるなど、対象の皇族方の意向把握に努める考えを示した。