愛犬から一番聞きたい言葉は? 『DOG DAYS 君といつまでも』が教えてくれた
韓国より、とっておきの犬映画が到着しました。犬と人間が過ごすかけがえのない時間を映し出しつつ、きれいごとだけではなく、きちんと暗部にまで切り込んで問題提起をしている本作。愛犬家の監督が、犬たちを取り巻く問題だけではなく、現代を生きる孤独な人間や迷える大人たちの心をもあぶりだした上で、極上のエンターテインメント作品に仕上げています。 『DOG DAYS 君といつまでも』
韓国初の米アカデミー賞俳優と犬たちが共演
まずは、冒頭からわんこ映像が大放出で、いきなり愛犬家の心をがっちりと鷲づかみに。いろんな犬種の愛くるしい表情にメロメロにされたあと、犬と人間たちの物語がいくつか併走していきます。 犬嫌いらしきミンサン(ユ・ヘジン)は、動物病院「DOG DAYS」の大家をしており、自宅周辺に犬のふんが転がっていることに憤っています。彼は、病院の院長ジニョン(キム・ソヒョン)と犬猿の仲のよう。ここに、「DOG DAYS」に通うフレンチブルドッグの愛犬「ワンダ」を飼っている有名建築家ミンソ(ユン・ヨジョン)が絡んできます。 ミンサンは、リゾート開発の仕事に携わっていて、どうしてもミンソの協力が必要となり、しぶしぶジニョンに彼女を紹介してもらうことに。ミンサンはそこでジニョンに頼まれ、保護犬のチワワ「車長さん」を一晩預かることになってしまいます。ところがミンソは、ワンダの散歩中に倒れて病院に運ばれ、ワンダが行方不明に。そこに居合わせたのは、ミンソと面識のある配達員のジヌ(タン・ジュンサン)でした。 そんなワンダは、作曲家ソニョン(チョン・ソンファ)とジョンア(キム・ユンジン)夫妻とその養女ジユ(ユン・チェナ)が住む家に拾われます。また、恋人の留守中に、ゴールデンレトリバーの「スティング」を預かっていたヒョン(イ・ヒョヌ)と、スジョンの元彼ダニエル(ダニエル・ヘニー)も「DOG DAYS」と関わっていきますが……! 主要キャストに、『ミナリ』(20)で韓国人俳優として初のアカデミー賞を受賞したユン・ヨジョン、アクション映画『コンフィデンシャル』シリーズから時代劇の秀作『梟ーフクロウー』(22)まで、守備範囲の広い人気俳優ユ・ヘジン、海外ドラマ「LOST」シリーズのキム・ユンジンなど、主役級の演技派俳優たちがずらり勢ぞろい。また、主要わんこであるワンダとスティング、車掌さんを演じた3匹の犬たちも実に芸達者でびっくり。豪華キャスト陣と絶妙なアンサンブルを繰り広げている犬たちからも、目が離せません。