優勝候補・加藤学園が横綱相撲!持ち味の投手層の厚さを発揮し、清水東に7回コールド勝ち【24年夏・静岡大会】
<第106回全国高等学校野球選手権静岡大会:加藤学園8-1清水東(7回コールドゲーム)>21日◇3回戦◇愛鷹広域運動公園野球場 【トーナメント表】夏の静岡大会 21日までの結果 昨春と今春、静岡県大会を制した加藤学園。甲子園出場は、2020年春のコロナ禍で中止となったセンバツ出場1回のみで、夏の甲子園出場はまだない。それだけに、今年はその悲願達成へ向けて、万全の思いで挑んでいきたいところである。 昨夏は、春季東海大会も制して本命視されながらの大会とだったが、米山学監督は「多少なりとも、意識してしまったところもあったかもしれない」(米山学監督)というようにベスト8で敗退している。それだけに、この夏は「去年とは全く違うチームなのだ」という意識で挑む。 そこに立ちはだかりたいのが清水東だ。かつて、昭和の時代には春2回、夏2回の甲子園出場も果たしており、伝統校としてのプライドもある。 豊富な投手陣を誇る加藤学園は背番号10の森虎太朗投手(3年)が先発。終始自分のリズムを崩すことなく、責任の5回をしっかりと投げ切った。途中アクシデントで片山晴貴捕手(3年)が交代となった直後に、バッテリーミスで1点を失ったもののほとんど危なげはなかった。 そして6、7回は春はベンチから外れていたという鈴木日陽投手(3年)が登板。力で抑え込んでいくような投球で2イニングをピシャリと3人ずつで抑えた。このあたりは米山学監督としても、「夏は何が起きるかわかりませんから、どのようなことにも対応できるように準備はしておかなくてはいけません」と、引き締めていた。 加藤学園は8点のうち、タイムリー安打で2点、タイムリーの長打で2点。そして、得意の得点パターンの一つと言ってもいい、一死三塁に走者を進めてゴロGO戦術での得点で2点。さらには、犠飛でも2点とバラエティーに富んだ得点パターンで、このあたりも「加藤学園らしさ」は、十分に示した戦いだったと言っていいであろう。 清水東は、先発の宮原怜緒投手(3年)は、決して悪い出来ではなかったように思える。また、守りでも2回には最初の加藤学園のゴロGOをしっかりと本塁で刺すなど、確かな守りもあった。しかし、イニングが進んでいくにつれて、じわじわと点差が開いていき、齋藤孝之監督としてもなすすべがなかったのかもしれない。