「緊急事態宣言」安倍首相が会見(全文4完)責任を取ればいいというものではない
失敗したらどう責任を取るのか
記者:ありがとうございます。総理、ごめんなさい。イタリアの方です。帰ってないです。ずっと日本に住んでいます。今まで世界はほとんどロックダウンにしてるんですけれども、日本だけ今まで天国が見えると思いますよね。今までご自分で対策を投じた中で、いちかばちかの賭けが見られますね。成功だったら、もちろん国民だけではなくて世界から絶賛に【ク**01:01:12】だと思いますけども、失敗だったらどういうふうに責任を取りますか。 それでもう1点。みんなここでマスクを掛けてるんですけれども、そっち、2人だけで、持ってない特別の意味はあるんですか。主張はあるんですか。メッセージはあるの? ありがとうございます。 安倍:今、私と尾身先生がマスクを外したのは、最初に司会者からご説明があったんですが、今日は距離を取っておりますので、私の飛沫が届かない距離にあるからマスクを取らせていただいているということであります。 それが1点と、これは例えば最悪の事態になった場合、私たちは責任を取ればいいというものではありません。まず私たちが取っている対策、他の国と違うではないかということでありますが、それは他の国々と、例えばお国とも比べても感染者の方の数も死者の数も、これは桁が違う状況であります。さまざまな対策を取れば経済に大きなインパクトがあり、そのことによってダメージを受ける方々もいます。その見合いで判断もしなければなりません。もちろん専門家の皆さんが必要とあれば、われわれは判断をするわけであります。
欧州に比べて感染者の増加スピードは遅い
そこで海外の例を見れば、ヨーロッパの国々と比べれば、はるかにこの感染者の増加のスピードは遅いわけでありますし、そして同時に、われわれは他の国と違ってクラスター対策というのをやっています。クラスター対策というのを早い段階からやっています。これは大変なんですが、クラスター班というのは現地に行って朝から晩までずっと、感染者が出れば、この人が接触した人をずっと追っていきます。その皆さんにはPCR検査をやっていただいて、クラスターをつぶしていくという形でやっている。これは日本の1つの特徴なんだろうと思いますし、これを評価もしていただいているんだろうと思います。こうしたこともしっかりとやる。 ただ、これがあまりにも感染者が増えていくとクラスターを追跡することができなくなるので、先ほど申し上げましたようにしっかりとクラスターを追跡し、つぶしていくことが可能となっていけば、これは終息に向かっていく。ですから孤発の例が増えるとクラスター以外の例が出ているので、これはなかなか大変だという、そういう判断も専門家の方がしておられるということだと思います。何か尾身先生、付け加えることはありますか。