世帯年収は「800万円」ですが、旅行時のホテルは「素泊まり」プランです。ほかの家庭もいろいろ我慢しているのでしょうか?
素泊まりの傾向とメリット
「素泊まり」とは、宿泊のみで食事がついていないプランです。 株式会社リクルートが行った「じゃらん宿泊旅行調査2023【旅行市場動向編】」によると、素泊まりを選ぶ人がホテル、旅館を問わず全体的に増えていることが分かりました。 素泊まりを選ぶ理由の一つとして考えられるのは、節約志向の高まりなどです。素泊まりプランを選んで宿泊費をおさえることで、浮いた費用を観光地の入場料にしたり、ほかの体験に使ったりできるでしょう。費用を節約した分を積み重ねれば、旅行の回数を増やせるかもしれません。 一方で、素泊まりには旅行費用を削減できるだけではなく、好きな食事を選べたり、旅行の計画を組みやすくなったりするメリットもあります。 旅行先で地元の料理を楽しめるため、観光がより楽しくなるかもしれません。地元の市場や飲食店を利用することでその土地の食文化を体験でき、旅行の満足度が高まる可能性があります。 さらに食事つきの場合、食事の時間が決まっているために観光の途中でもホテルに戻らなければなりませんが、素泊まりであればその心配はありません。
素泊まりプランを選ぶ人は物価高による節約志向の高まりもあり、全体的に増える傾向にある
800万円の世帯年収があっても、子育て世代であったり、住宅ローンの支払いを抱えていたりといった状況の場合、金銭的に余裕があるといえない世帯もあるでしょう。 近年の物価上昇の影響もあり、消費支出は全体的に減少傾向が見られます。旅行に関する支出も例外ではなく、1泊2食付のプランに比べて旅費をおさえられる素泊まりプランを選ぶ人が増加傾向にあります。 今後も物価高が続けば、引き続き素泊まりプランが選ばれる傾向は続くと考えられるでしょう。 しかし、素泊まりプランは節約になるだけではなく、食事の内容や時間に縛られることがなくなり、選択肢が増える点がメリットです。旅先での食事も楽しみたい場合は、あえて素泊まりプランにするのも選択肢の一つでしょう。 出典 総務省統計局 家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要(1,14ページ) 総務省統計局 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 2-3 厚生労働省 2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況(9ページ) 国土交通省住宅局 令和5年度 住宅市場動向調査 住宅市場動向調査報告書(48ページ) 株式会社リクルート じゃらん宿泊旅行調査2023【旅行市場動向編】(7ページ) 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部