今日ポーランド戦。守備のキーマン昌子源を支えるリバウンドメンタリティー
もとより大舞台に強い一面もある。Jリーグチャンピオンシップを制した鹿島の一員として出場した2016年のクラブ・ワールドカップではアトレティコ・ナシオナル、レアル・マドリー相手にインターセプトを連発したかと思えば、カバーリングにシュートブロック、ボール奪取後のフィードと、獅子奮迅の働きを見せた。 ワールドカップデビューとなったコロンビア戦でも自らメンタルをコントロールして臨んでいる。 「いろんなところから見られていると思ったので、自分で『俺、落ち着いてますよ』という雰囲気を出そうと。『アイツ、緊張してるわ』って思われて、それがチームメイトに伝染したら嫌だったから。最初のトラップがいきなり浮いてしまったりとか、そういうのを心配されたら、それだけでチームにとってマイナスだから。そういうことがないように、『大丈夫ですよ、俺は』という雰囲気でやっていました。それは上手いこといったんじゃないかなと」 鹿島でコンビを組む2歳年下の植田直通はコロンビア戦での昌子のプレーについて「個人的にはいつもどおりの源だと思いました」と語った。裏を返せば、ワールドカップでも「いつも通り」のプレーを出せたというわけだ。 セネガル戦ではセットプレーの際にニアンに肩を何度もぶつけられるとやり返し、まくしたてて挑発されると、同じように言い返した。 「言い返したり、やり返したり。いい意味で楽しんでいたかな」 能力の高さは鹿島でのプレーからも明らかだが、それが世界の舞台でも通用することが証明された。自身も言うように、昌子のプレーに勇気づけられたJリーガーも多いだろう。国際舞台での経験と自信は、悔しさと同じくらい栄養剤となり得るものだ。世界の舞台で自信を膨らませた昌子の今後が、さらに楽しみだ。 (文責・飯尾篤史/スポーツライター)