【ミニレビュー】ティグロンの“仮想アースつき”オーディオボード「TMB-DR20E」
今話題のアクセサリーを毎週ピックアップして、音質改善のポイントをコンパクトにご紹介する「オーディオアクセサリーひとくちレビュー」。今回は、オーディオボードに仮想アースの機能も追加したTiGLON(ティグロン)のアイデア製品「TMB-DR20E」の音質効果をテスト! ソネッティアのSACDプレーヤーの下に配置して試聴した 音色が濃く質感豊かなサウンドを聴かせる TiGLONの仮想アース付オーディオボード、「TMB-DR20E」。足回りに敏感なソネッティアのSACDプレーヤー「Bronte SACD」の下に敷き、両機の間を付属のアースケーブル「D-REN Earth」で繋いで聴いてみた。 きわめてノイズフロアが低いのは、仮想アースとして非常に優秀であるだけでなく、ボードとしての不要振動吸収性能が高いからでもあるだろう。しかしこれほどの制振性能を聴かせるにも関わらず音色が濃く質感豊かなことには驚いた。制振アクセサリーにありがちな音痩せとはまったく無縁である。 ハイ・ファイ・セットのような古い録音の味わいが素晴らしい。肥大しがちなベースの音像が引き締まって音程に揺らぎがなくなる一方でヴォーカル音像の密度感が非常に高い。ハイハットから耳障りな成分が消え失せ、フルートは深く濃い。 ダイアナ・クラールのような最近の優秀録音も静かな空間に立体的な音像がビシッと定位。傑作である。
園田洋世