月にたった400円!? 付加年金を払えば将来の年金が増えると聞きました。夫が会社員の専業主婦は入れますか?
専業主婦(夫)が年金を増やすには?
将来の年金額を増やしたいと考えているなら、付加年金以外にも方法は考えられます。 (1)iDeCo(個人型確定拠出年金)で積み立てる iDeCoは、自分で資金を拠出し、運用しながら老後資金を積み立てる制度です。窓口となる金融機関を選び、その金融機関が提示する投資信託、銀行預金、年金積立保険などの金融商品のなかから自分で運用する商品を選びます。掛金は月額5000円から1000円単位で設定できます。 専業主婦(夫)がiDeCoで積み立てをする場合、掛金が所得控除の対象になるメリットはありませんが、運用益が非課税であるほか、60歳以降にお金を引き出す際、一時金で受け取るなら「退職所得控除」、年金で受け取るなら「公的年金等控除」の対象となります。 つまり、退職金もなく、公的年金も少ない専業主婦であれば、積み立てた資金を非課税で受け取れる可能性が高いのです。 ただし、原則60歳まで資金を引き出すことができません。思いがけないアクシデントでお金が必要になっても、iDeCoで積み立て中の資金は使えませんから、「60歳まで引き出せなくても大丈夫」と思える範囲の掛金で積み立てていくことが重要です。 (2)年金受給開始年齢を遅らせる(繰下げ受給) 公的年金の受給開始は原則65歳からですが、受給開始時期を繰下げることもでき、その場合、1ヶ月ごとに0.7%増額されます。 例えば、70歳まで5年間(60月)繰下げれば、42%の増額になるので、老齢基礎年金満額の81万6000円(令和6年額)が、115万8720円になります。65歳時点で資金にゆとりがあれば、年金の繰下げを検討してはいかがでしょうか。 (3)60歳以降、国民年金に任意加入する 「20歳のころは学生だったので」などの理由で、国民年金保険料を払わない期間があった方もいらっしゃるでしょう。 国民年金保険料納付期間が40年に満たない場合は、60歳以降に、老齢基礎年金が満額になるまで、または65歳になるまで任意で国民年金に加入して受給額を増やすことができます。また、任意加入している期間は、付加年金にも加入できます。 任意加入でどのくらい増額できるかですが、老齢基礎年金の満額を81万6000円だとすると、1年間の任意加入で増えるのはその40分の1の2万400円です。国民年金保険料が年額にして約20万円ですから、10年以上受け取れるなら任意加入したほうがよいということになります。