トランプ氏の「4050タカ派突撃隊」…要職にはフロリダファミリー(2)
(2)「強硬タカ派」抜擢…対北朝鮮・中国のハードライナー 第2期政府の人選を貫くもう一つのコードは強硬タカ派の全面布陣だ。内定者の顔ぶれを見ると、中国・北朝鮮・イランなど敵性国に対するハードライナー(強硬派)が目立つ。国務長官指名者のルビオ氏は香港に対する中国の自治権侵害問題に関連して香港当局者を制裁する法案を主導的に発議して対中制裁の動きにほぼ参加してきた議会内の代表的な反中政治家だ。ウォルツ氏も下院中国特別委員会に所属して核心鉱物に対する中国の依存度を低めるように主張してきた対中強硬派だ。 中央情報局(CIA)局長に指名されたジョン・ラトクリフ元国家情報長官室(DNI)局長も対北朝鮮・中国タカ派志向が濃厚で、イスラエル大使に指名されたマイク・ハッカビー元州知事も抜擢直後に強力な対イラン圧迫路線の展開を予告した。 (3)「フロリダファミリー」各要職を掌握 いわゆる「フロリダファミリー」の前面浮上も目につく。 トランプ執権第1期の時に「冬のホワイトハウス」と呼ばれたトランプ氏所有のフロリダのマー・ア・ラゴ・リゾートは今回の大統領選挙期間、ベースキャンプの役割を果たし、トランプ氏当選確定後は政権引継および第2期要職人選議論など核心的な機能を果たしている。このフロリダに縁故のある親トランプ人材がホワイトハウスと内閣の核心要職の至る所に配置されている。 トランプ執権第2期の「1号人事」だったホワイトハウス秘書室長内定者のスージー・ワイルズ大統領選挙キャンプ共同選対委員長の故郷はニュージャージー州だが、ロン・デサンティス・フロリダ州知事の選挙運動を助けるなどフロリダが政治的拠点だ。国務長官指名者のルビオ氏、大統領補佐官(国家安全保障担当)指名者のウォルツ氏、国防長官指名者のヘグセス氏は全員フロリダ出身だ。ホワイトハウス最大権力の核心秘書室長と米国の外交安保3大指令塔をフロリダファミリーが掌握した格好だ。この日上院院内総務予備選からは脱落したものの、イーロン・マスク氏やジャーナリストのタッカー・カールソン氏などトランプ氏の核心側近が力を与えたリック・スコット上院議員もフロリダに地方区を置いている。 あわせて、この日トランプ氏はホワイトハウス政策担当副秘書室長に強硬な移民政策を主導してきたスティーブン・ミラー元ホワイトハウス大統領上級顧問を内定すると発表した。ワイルズ氏とともにホワイトハウスを引っ張る4人の副秘書室長はミラー氏をはじめ、選対委の上級補佐官を務めたダン・スカービーノ氏、ジェームズ・ブレア元共和党全国委員会政務局長、親トランプ政治資金募金団体の首長を務めたテイラー・ブドウィッチ氏ら4人だ。