「ATM手数料」が「800円」を超える場合もあるって本当? 手数料の値上げが続くなかで、ATMを賢く利用する方法とは
銀行窓口で現金の振り込みなどの手続きをすると手数料が発生することがあります。一方でATMを使えば無料でできる場合もありますが、近年はATMの手数料の引き上げを行っている、または引き上げを検討している金融機関もあるようです。 ▼子ども名義の口座に「月3万円」ずつ入金してるけど、将来口座を渡すときに「贈与税」はかかるの? 非課税にすることは可能? 本記事では、ATM手数料の仕組みを理解し、無料で利用できる賢い方法や、スマホアプリを活用して手数料をおさえるテクニックを紹介します。
ATM手数料の引き上げが行われているまたは検討されている理由
ATM手数料の引き上げには、近年のお金の取り扱い方の変化が大きく影響しているようです。例えば、キャッシュレス決済やネットバンキングの浸透により、ATMからお金を引き出す機会が減ったこと、また、お金を引き出さなくてもスマホ1台あれば買い物ができるようになったことなどが考えられます。 金融機関がATMを設置したり、維持したりするにはコストがかかります。利用者が減少するとATMを維持するのに十分な手数料を確保しにくくなります。そのため、ATMの手数料の引き上げによって、維持コストを補填する目的があるようです。 また、ATMからの振込手数料が引き上げられる半面、ネットバンキングの手数料は引き下げや無料化が進められているようです。これは、窓口の混雑解消やコスト削減を目的として、ネットバンキングへの移行を推進していることが理由だといわれています。
ATM利用時の手数料の改定内容
この章では、三井住友銀行と住信SBIネット銀行を例にATM利用時の手数料の改定内容をご紹介します。 ■三井住友銀行の場合 三井住友銀行では、2024年10月1日より、窓口・ATMともに振り込みに関する手数料が引き上げられました。 例えば、ATMで現金振り込みを行う際に、同一店宛てで振込金額が3万円未満の場合は、改定前は220円でしたが、改定後は550円となっています。また、ATMで他行宛ての振り込みを現金で行う場合は、880円が必要になります。 ■住信SBIネット銀行の場合 ネット銀行大手の住信SBIネット銀行は、2024年12月1日からATMでのキャッシュカード利用時の入出金手数料が引き上げられます。現状は、住信SBIネット銀行の優遇プログラムのランクに応じて一定回数の取引が無料となっており、無料回数を超えた場合には1回の取引ごとに110円の手数料が発生していました。 12月1日からは、優遇プログラムのランクによる無料回数が撤廃され、1回目から手数料が発生するようになります。コンビニに設置してあるローソン銀行やセブン銀行、イーネットのATMでは165円、イオン銀行のATMでは110円、ゆうちょ銀行のATMにおいては330円で設定されています。