献体遺骨の放置で賠償命令 兵庫医科大に150万円
兵庫医科大(兵庫県西宮市)が研究用に提供を受けた遺体(献体)を遺族に連絡せずに火葬し、約6年半遺骨の返還を怠り精神的苦痛を受けたとして、同県宝塚市の女性(66)が大学に1100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で神戸地裁は27日、150万円の支払いを命じた。 河本寿一裁判長は判決理由で、担当事務員が遺族への連絡や後任への引き継ぎを怠るなど遺骨管理の体制がずさんだったと指摘。一方、大学は遺骨を安置室に保管し粗雑に扱った証拠はないとした。 判決後に神戸市内で記者会見した女性は「(遺族に対する)失礼な対応を裁判所にも怒ってほしかった」と憤った。大学は「コメントは差し控える」としている。