『しかのこのこのここしたんたん』やりたい放題の最終回に 世間を騒がせる続編にも期待
毎週、「ほとんどの作品を観ている」アニメライター・はるのおとによる週刊連載「【アニメ】神回・オブ・ザ・ウィーク」。9月16日から9月22日に放送された分から注目の“神回”をピックアップ!(編集部) 【写真】『シカの穴』職員たち 前回「Aniplex Online Fest 2024」について触れましたが、先週は京都アニメーションが新作発表会をオンラインで行いました。 ここで映画『小林さんちのメイドラゴン さみしがりやの竜』と『CITY』のTVアニメ化が発表されましたが、これが同じ京都のゲームメーカー・任天堂のようにコンパクトな作りで個人的にはかなり好みでした。このように制作会社などの単位でまとめて発表会を行うことで、完全新作や各視聴者が興味のないジャンルの作品のアピールにもつながりそうで、今後もこの流れは強まっていくのでしょうか。 といった先の話はさておき、今回も夏アニメのクライマックスを飾った神回を紹介します。
やりたい放題過ぎる最終回『しかのこのこのここしたんたん』
夏アニメが始まる前から終わるまで、何かと話題だった『しかのこのこのここしたんたん』。その最終回は原作にはないオリジナルエピソードでしたが、前回のヒキで匂わせた「ついにシリアス展開?」という期待を冒頭で思い切り否定して、その後も日本中からゆるキャラが集まって各地をPRをし、後半はのこたんと鹿のツノキャラの先輩(?)であるせんとくんがバトル! その合間に『タイガーマスク』パロディや挿入歌もあったりして、これまでに輪をかけてやりたい放題でした。 まあギャグの好みはあると思いますが、今どきコメディ作品は多数あっても、ここまでギャグに振り切ったアニメは珍しくそれだけでも価値があるのでは。最終回最速配信後には感謝としてオープニングテーマ「シカ色デイズ」のアニメMVを公開するあたりの抜け目なさ&真面目さも好感を持てるし、未発表なものの第2期にも期待……と言いたいところですが、原作のストックが足りなさそうなのでシカたないですが残念。1クールに1話ずつとかでもいいので続きをやって、また世間を騒がせてほしいものです。