『しかのこのこのここしたんたん』やりたい放題の最終回に 世間を騒がせる続編にも期待
“クライマックスOP”今期イチは『SHY』東京奪還編第23話
「クライマックスで(最初の)オープニングテーマが流れる」は、すでに擦られまくってはいるもののやはり燃える演出で、今期では『グレンダイザーU』なんかでもありましたが、一番熱かったのは『SHY』で異論がある人は少ないのでは。 この東京奪還編の終盤では、ヒーローたちとアマラリルクというテロ組織のメンバーが大きな黒球という空間内で戦うのですが、この第23話のクライマックスで主人公の恥ずかしがり屋なヒーロー・シャイが仲間と力を合わせてこの黒球を特大の炎(光)でぶち壊します。そして外界から眩しい光が差し込む……というくだりで流れるのが第1期のオープニングテーマ「Shiny Girl」、しかもシャイ(役の下地紫野さん)歌唱バージョン! ベタですが、この展開にグッとこないのは嘘でしょう。 もうひとつの定番演出「タイトル回収」をした『杖と剣のウィストリア』第11話も、第7話と並ぶものすごい絵と熱い物語のバトル神回でしたが、2クール続けたうえでの演出だった『SHY』に今回は軍配をあげたいです。
最後まで貫いた実直なスタイルにあっぱれ『義妹生活』第12話
第1話から丁寧過ぎるほどの描写と独特なテンポ感で、今期のラブコメどころか全作品のなかでもとびきり異彩を放っていた『義妹生活』もいよいよ最終回。同じ家で暮らす義理の兄妹となった悠太と沙季の関係性にも変化が訪れ、“いつか恋に至るかもしれない物語”が締めくくられました。 今回のハイライトは、第1話で互いに期待しないと誓った悠太と沙季が、互いに期待を求めるようになったことを明かす会話。ここまで、まるで実在しているかのような描写でふたりの思いをじっくりと積み重ねてきただけに、なおさら真に迫るものがありました。個人的には、夏アニメの殊勲賞、敢闘賞、技能賞を全部まとめてあげたくなるような逸品です。
はるのおと