M!LK 愛と決意を伝えたアリーナツアーを完走「今のこの5人が大好きです」10th Anniversary M!LK AREANA TOUR 2024『I CAN DRINK!』ライブレポート
メンバーそれぞれのソロ曲で個性がさく裂
序盤から豊かなセットリストだが、メンバーそれぞれのソロ楽曲も注目ポイントのひとつだ。まずは山中が『秘密のパレード~誰もいない夢の街で~』を披露。メインステージで歌い上げる山中の表情をカメラが捉えているが、額縁を模した映像の中に映し出されているため、ファンタジー感のある楽曲ということもあってまるで絵画のようなゴージャスさがある。 そこにシンバルを叩くライオンと、トランペットを吹くホワイトライオンが登場。最後は山中を挟んで可愛さが渋滞することに。 そこに鈴の音が響き渡る。衣装をチェンジした山中以外の4人が登場し、『リンガベル』へ。スクリーンに映し出される背景も雪降る街並み。5人揃ったところで一足早く、クリスマス気分だ……と思っていると、「冬もいいけど夏もいいよね!」と『夏味ランデブー』で一気に空気感が変わる。陽気なメロディに合わせて、5人がはしゃぐ。M!LKが楽しそうにしていれば、どの季節だってハッピーだ。 『Aiシャンデリア』では布団を連想させるセットが登場し、それぞれがメンバーカラーの布団に潜り込み、パジャマパーティーのような様子で歌うのがまたハッピー感がある。そして『SAY YEAH』ではみ!るきーずのペンライトも激しく揺れる。 会場を半分に分けてのコール&レスポンス対決と激しいビートでボルテージをあげたところで、2曲続けてソロ曲を。 スタンドマイクを手に登場した曽野が登場すると、会場がみ!るきーずのペンライトで真っ赤に染められる。 「毎日頑張っているみんなに僕の気持ちが届けばいいな、と思ってこの曲を作りました」と『さあ今日も一歩ずつ前へ』を披露。学生服に赤のマフラーという衣装がなんともエモい。安定した力強い歌声が会場にパワーを与えた。 続いて、今度は会場がピンク色に染まる。佐野が披露したのは中西保志の『最後の雨』のカバーを。こちらはダブルのスーツでしっとりとしたバラードだ。少し重めのラブソングが佐野の歌声とビタリとはまり、曲が終わると自然と大きな拍手が起こった。 塩﨑が「エンジョイラブリー!」という明るい歌声を響かせ、『シアワシェイク』を届け、再びムビステでセンターへ。ここから全員がトロッコに乗り換え、『STARS』を。会場後方でトロッコが5つ並び、5人揃って歌い上げた。ゆっくりと隣にいる塩﨑に佐野が近づき、2人そろってキュートな表情でカメラにアピールする場面もあった。 そしてこのツアーで初披露となる『Sparkle』を披露したところで再びメンバーはセンターステージに。16曲を一気に駆け抜けたところで、初めてのMCだ。 会場を見回し、「声援が嬉しい」と吉田が言えば、佐野も「昨日以上じゃない?」と頷く。M!LKのパワーが毎日更新されていくように、ファンであるみ!るきーずの熱量も日々更新されているのかもしれない。 ここのMCでは衣装について触れ、「今日の衣装めっちゃかわいいですね」と吉田。しかし、佐野が「一個だけ言っていい?」と問いかけ、「なんでネックピローつけられているの?」と自分の衣装について疑問を呈す。これに衣装担当の山中は笑みを浮かべ「いつでも寝られるようにさ」とサラリと返す。一方、曽野は「太ちゃんの腕の部分で大根おろせそう」などといじる部分も。しかし、ゴージャスかつ、工夫が凝らされた衣装にそれぞれが満足げな様子を見せた。 まだライブは折り返し地点。「まだまだご用意しているのもあるので楽しんでいってください」と吉田が自信をのぞかせ、後半戦へとなだれ込む。 まずは『MAGIC CARPET』、『Kiss Plan』、『energy』のダンスリミックスバージョンを3曲続けてメドレー形式で披露。バックにあるスクリーンの映像とダンスがシンクロする演出となっており、スタイリッシュだ。 どことなくワイルドな空気をはらんだまま『Bad Liar』へ。ファイヤーボールが上がり、熱く、華やかにステージを彩っていく。シンプルなステージに光の演出は、よりM!LKのパフォーマンスを映えさせる。 クールなM!LKを見せたところでソロ楽曲が続く。塩﨑のソロ楽曲は自身が作詞を手掛けた『マッちょっちょ!』。途中でウェイトリフティングをするポップな演出もさることながら、ストイックな筋肉推しの楽曲になっている。 続く吉田はギターを手に登場。披露する『カーテン』は作詞・作曲を吉田自身が手掛けている。甘い吉田の歌声が紡ぐのはちょっと寂しさも感じる、それでいてどこか前向きな気持ちも感じられる楽曲だ。