米利回り曲線、スティープ化-債券トレーダーが利下げ間近と見込む
(ブルームバーグ): 米連邦準備制度が早ければ来週にも利下げを開始するとの見方が強まる中、米利回り曲線は急速にスティープ化した。
政策に敏感な2年物米国債の利回りは24日に3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下した一方で、10年債利回りは同程度上昇。利回り格差は約14bpと、2023年10月以降で最小となった。米国債市場は2年債利回りが10年債利回りを上回る状態にある。
30年債利回りは一時7bp上昇の4.55%と、7月5日以来の高水準となった。5年債利回りとの格差は一時38.7bpと、23年5月以来の高水準に拡大した。
これは利下げが従来予想よりも早く、大幅になる可能性があると投資家が予想していることを示している。一方、スワップトレーダーは依然として年内2回以上の0.25ポイント利下げを織り込んでおり、利下げ開始は9月になる可能性が高いと予想している。
ただ、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で次の政策発表が予定されており、利下げを求める圧力は強まっている。ダドリー前ニューヨーク連銀総裁はブルームバーグ・オピニオンのコラムで、FOMCが来週の利下げに踏み切るべきだと主張した。
クレジットサイツのシニア債券ストラテジスト、ザッカリー・グリフィス氏は「米金融当局が市場の従来予想よりも早く、大幅な利下げに踏み切るとの見方から、フロントエンドは上昇している」と指摘した。
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原題:US Yield Curve Steepens as Bond Traders See Fed Cuts Looming(抜粋)
--取材協力:Michael Mackenzie.
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Liz Capo McCormick, Ye Xie