【インタビュー】ラツィオ会長が語る…昨季の監督電撃辞任の舞台裏「緊急合宿が指揮官に対する愚痴の場に。そしてサッリは…」 | セリエA
【欧州・海外サッカー ニュース】ラツィオで20年間にわたって会長を務めるクラウディオ・ロティート会長が、『DAZN(ダゾーン)イタリア』の特番で語ってくれた。 【動画】幻となったラツィオ鎌田大地のローマダービー同点弾
2004年7月にラツィオの会長に就任すると、今年で20年の節目を迎えたラツィオのクラウディオ・ロティート会長。政治家としても活動する名物会長が、『ダゾーン・イタリア』の特番でジョルジャ・ロッシ記者のインタビューで昨シーズンのラツィオを語った。 ラツィオは、日本代表MF鎌田大地も所属していた昨シーズン、成績が低迷。当時の指揮官マウリツィオ・サッリが電撃辞任したが、ラツィオ会長が当時を振り返った。 「私に秘密はないのでお話ししよう。私はサッリと良い関係を築いていた。彼には自身の政治思想や行動規範があったが、われわれの間には、互いの人間性の評価に基づくリスペクトという化学反応が生まれていた。サッリは以前、インタビューにおいて、『ロティートは、私が人生で出会った中で最も頭の良い人物の1人だ』と語ってくれたほどだ。私にとって喜ばしく、驚くような言葉だったよ」 「ところが(スタディオ)オリンピコで行われた試合(ラツィオが1-2と敗れた3月11日のウディネーゼ戦)において、くみしやすい相手だったにもかかわらず、うまくいかなかった。サッリは自室でチームのパフォーマンスを確認した後、私にこう言った。『チームには、もはや戦おうとするプライドがない』ってね」 「私が緊急合宿を提案すると、サッリも賛同し、フォルメッロで行うことになった。だが選手の一部が文句を言ったんだ。おそらく選手たちは魂を失っていたのだろう。客観的に見ていて、合宿の場が、みんなが愚痴を言い合い、指揮官に対する摩擦を生み出すだけになってしまったことに、私は気付いた」 「私にはその理由さえ分からないが、特に主力の選手たちから『サッリがもはや好ましい人物ではない』という気持ちが伝わってきた。選手たちは言葉に出す勇気を持っていなかったがね。そしてサッリは、もうロッカールームをコントロールすることができないと悟り、チームを去る決断を下した。彼は辞任したが、私はシーズン終了時までの給料を支払うことにした。それが彼に対するリスペクトだった」 その後、ラツィオは後任としてイゴール・トゥードルを招聘。2024年6月末までの契約を結んだが、クロアチア人指揮官もまた、シーズン終了後にチームを去ることになった。ラツィオ会長が続けた。 「われわれはトゥードルという選択肢に至ったわけだ。トゥードルは、当然のこととして、指揮官の座に就くと、チームに抜本的な変化をもたらした。確かにチームはプライドを取り戻した。だがシーズン終了後、彼は『問題を作り出している選手らを入れ替える必要がある』と私に言ってきた」 「そこで私は、チームを根本的に変えること、クラブの主であると確信していた者を根こそぎにすることを決めた。現実に、主はオーナーただ一人であり、クラブの利益のために仕事をしなければならないんだ」 試合情報 ユヴェントス vs ラツィオ 試合時間:2024年10月20日(日)日本時間3:45 会場:アリアンツスタジアム