ワンタッチで電気系アクセサリーが取り付けできる「オプションカプラ」の見つけ方
アクセサリー装着を前提としたオプションカプラ
それが「オプションカプラ」です。バイクメーカーや車種によって呼称は異なる場合もありますが、ここではホンダフォルツァ(MF08)を例に話を進めます。 オプションカプラはその名の通り、後付けの電気アクセサリーをカプラーオンで装着できる装備です。フォルツァをはじめとしたホンダ車では、赤色の4Pカプラが目印となっていることが多いようです。 電気嫌いにとっては見ることさえ辛いかもしれませんが、配線図の中にもスイッチや電気部品がつながっていないオプションカブラの表記があります。電気が苦手な人にとってはさらに酷でしょうが、このカプラにつながる配線の役割も掘り下げてみましょう。 フォルツァのオプションカプラは4つの端子を接続できる4Pタイプですが、実際に使用されている端子は3個で、配線色は桃/緑、赤/青、緑となっています。そして配線図からそれぞれの役割を読み解くと、桃/緑がスピードセンサのパルス、赤/青がプラスの電源、緑がフレームアースとなっています。 USB電源やドライブレコーダーやグリップヒーターといったアクセサリー類の大半は、プラスとマイナスを接続するタイプなので、4Pカプラの赤/緑と緑に結線すればイグニッションオンの時だけ電気が流れる回路が成立します。そのためにはオプションカプラの形状に適合するコネクターを用意して端子をかしめる作業が必要になるため、その時点で怯んでしまうかもしれません。 しかしオプションカプラには、、メーカー純正ならではの見逃せない価値があります。プラス電源の赤/青を遡っていくと、オプションカプラ専用のヒューズがあるのです。フォルツァの場合、ヒューズの容量は10Aです。 一般的な後付けの電気アクセサリーには、過電流やショートに備えてヒューズが付属しています。既存の配線から分岐して電源を確保した場合も、トラブル発生時にはアクセサリーのヒューズがの最初の防波堤となります。 ところが、アクセサリーのヒューズが機能せず大電流が流れてしまうような不具合が生じると、分岐させた配線の根元のヒューズが切断してしまうリスクがあります。例えばホーン、メーター、ウインカーを統合する回路からアクセサリー電源を分岐している場合、それらすべての機能が失われる可能性があるのです。 しかしオプションカプラは、他の電装系パーツと相乗りしない専用回路、専用ヒュースを持っているため、このカプラに接続した電気アクセサリーにトラブルが生じても、車両本体の電装系に与える影響はありません。 アクセサリーを追加するほどヒューズが増えて、配線をまとめるのが面倒になるのは、電気アクセサリー取り付け時の悩みです。しかしオプションカプラを使用すれば、アクセサリーに装備されるヒューズを省略でき、配線をスマートにまとめることができます。