客室の精算機物色後、殺害か 被害者引きずった跡も 千葉の強盗殺人
千葉県市原市のホテルで1日、勤務中だった従業員の佐伯仁美さん(56)が遺体で発見された強盗殺人事件で、犯人は客室を訪れた佐伯さんを引きずるようにしてフロントまで移動し、殺害した可能性が高いことが5日、捜査関係者への取材でわかった。 捜査関係者によると、ホテル入り口の左奥にある1室からフロントのある建物に向けて、佐伯さんと犯人のものと見られる足跡が確認された。佐伯さんの足跡は引きずられたような痕跡もあるという。 捜査本部や捜査関係者によると、この部屋の自動精算機はこじ開けられ、現金は残されていなかった。こうした状況から、犯人は、自動精算機の異変に気づいて部屋を訪れた佐伯さんを無理やりフロントまで案内させ、現金を要求した可能性があるとみて調べている。 佐伯さんの遺体は1日朝、フロント付近で体の前で手首を結束バンドのようなもので縛られた状態で見つかった。首の他、腹部に肝臓まで達する十数センチの傷があり、近くに血のついた包丁が落ちていた。(杉江隼、鈴木逸弘)
朝日新聞社