【ONE】青木、今成を極めたマイキー・ムスメシがONE離脱を発表「もうアジアに住むことも、ONE Championshipで戦うこともない」
2022年4月に今成正和をリアネイキドチョークで極めて、ONE Championship衝撃のデビューを飾り、2023年10月には青木真也をアオキロックで極めるなど「ONEフライ級サブミッション・グラップリング世界王者」として活躍したマイキー・ムスメシ(米国)が、ONEを離れることを3日、発表した。 【写真】青木真也の代名詞的な「アオキロック」で青木を極めたムスメシ ムスメシは、SNSで「私の人生の一つの章が終わる── 今日、私はもうアジアに住むことも、ONE Championshipで戦うこともないと発表したい。約3年前、シンガポールでチャトリと出会い、10分のつもりが4時間も話し込んでしまった。アメリカにいる家族以外と住んだことがなかった私は、母に電話して、大陸を変えてアジアに引っ越すと伝えた! この3年間は、人生で最高の思い出と教訓を得ることができた! シンガポールではEVOLVE MMA、タイではArete BJJという素晴らしい人たちに出会いました。 チャトリが与えてくれた一度の優勝で、私は団体初のサブミッション・グラップリング世界チャンピオンとなり、柔術というスポーツをより多くの人に知ってもらうためのプラットフォームと機会を得ることができました! 彼への感謝は永遠に尽きません。私たちはいつも一緒に6カ国を旅し、人生について語り合いながらトレーニングをしていたので、たくさんの素晴らしい思い出があります。 私の人生のこの部分は、今は家族のいるアメリカに永住し、私の競技キャリアと人生の新しい章を始める準備ができています! アジアは常に私の第二の故郷です。応援してくださる皆さん、本当にありがとうございます! 神のご加護を!」と、ONEでの思い出を振り返りながら、米国で新たなキャリアを築いていくとした。 ムスメシがONEを離れた理由は定かではないが、ムスメシは2024年の直近の2試合がキャンセルとなっていた。 2024年9月6日(日本時間7日)に米国コロラド州デンバーで開催された『ONE 168: Denver』に出場予定だったフライ級王者のムスメシは、急な対戦相手変更と階級変更により計量ミス、王座剥奪に悲痛なメッセージを投稿していた。 当初「ONE世界ライト級サブミッショングラップリング選手権試合」として「ライト級王者」のケイド・ルオトロ(米国)に、「フライ級王者」のマイキー・ムスメシ(米国)挑戦するW王者対決が組まれていたが、ケイドが負傷欠場。 試合2日前にケイドの代わりに、ムンジアル2024黒帯ルースター級優勝のベベット・オリヴェイラ(ブラジル/GFチーム)が対戦相手となったが、当初の「ONEライト級」(※77.1kg)から急遽「ONEフライ級」(※61.2kg)の王座戦に変更。 マイキーもそれを承諾したものの、最大15.9kgの減量(※青木真也戦のときは69.85kgで計量)と水抜き禁止のハイドレーションテストをパスできず、王座剥奪となっていた。約72時間での減量が「無理があった。今日、136ポンドになったとき、体と水分補給が止まってしまった」と報告していた。 6月大会の試合後には、ステロイドを使う「ジューサー」を猛烈批判。ドーピングに対抗するために、1日12時間のドリルを行うなど身体を研ぎ澄ましてきたが、3階級上のライト級でのチャンピオン対決に臨むために身体作りをしてきたムスメシの身体も、急激な減量に悲鳴を上げていた。 その間、北米グラップリングシーンにも大きな変動が起きていた。 2024年8月には、ADCC世界大会と同じ週末に大規模賞金大会『クレイグ・ジョーンズ・インビテーショナル(CJI)』が開催され、2階級の16人制トーナメントで、-80kgでケイド・ルオトロが、+80kgでニッキー・ロドリゲスが、それぞれ優勝賞金100万ドル(※約1億5300万円)を獲得している。 9月にムスメシが対戦予定だったケイドは、ONEライト級サブミッショングラップリング王者であり、MMAでも戦っている。8月のCJIからの連戦はキャンセルしていた。 果たして、マイキー・ムスメシは米国でどんな「新しい章を始める」か。 SNSの投稿には、ONEでの盟友ロッタン・ジットムアンノンから「あなたは永遠に私の友達です」と涙目の返信が送られ、元ONEミドル級&ライトヘビー級王者のアウンラ・ンサンからは、「この人生のすべてには始まりと終わりがある。あなたの旅があなたを次にどこに連れて行くか楽しみ! 」とのメッセージが送られている。
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